大谷翔平とエ軍の6年間は「長引いた前奏曲」 米メディア指摘…1061億円契約に導いた背景
ESPN「オオタニは野球選手がどうなれるかという概念を作り変えた」
大谷翔平投手はメジャーに挑戦した2018年からエンゼルスで6年間を過ごし、今季からドジャースに移籍した。米スポーツ専門局「ESPN」が「賭博スキャンダルの最中(さなか)、孤立するショウへイ・オオタニ」との見出しで報じた記事では、同局はエンゼルスの“立ち位置”を「自分たちはオオタニが次に進む前にパワーを披露する練習チームのような一時的な(場所)、常にそう感じていた」と指摘する。
「彼が意外にもエンゼルスと契約したのは、打者と先発投手の両方ができることを証明するという目標を確実に追えるからだった。当時それは大それたこと、もしかすると無責任にも見え、ゆくゆくはどちらかを選ばなければならないと球界の多数が示唆した。だがオオタニは野球選手がどうなれるかという概念を作り変えた。2021年と2023年は球史に残るシーズンとなった」
そして二刀流のスーパースターとなり、ドジャース入り。「彼のここまでのキャリアは、歴史的な額を手にするまでの、そして優勝リングを複数手にする機会を確約するチームでプレーするというこの瞬間までの、長引いた前奏曲に思える」というように、10年7億ドル(約1061億円)のメガ契約を勝ち取った。
「彼を次に待ち受けるのは(アナハイムから)30マイル(約48キロ)北のロサンゼルスにある、MVPが4人とスターが最も多く、最も注目を浴びるチームだ。その30マイルは、心理的には何千マイルにも感じる」
ドジャースは昨季、100勝をマークしてナ・リーグ西地区でトップとなるも、同地区シリーズでダイヤモンドバックスにスイープされた。「ポストシーズンでそのような失敗は今後起こさない、起きてはならない」。そのためにオフは大型補強に乗り出した。
大谷だけでなく、先発陣はテオスカー・ヘルナンデス、山本由伸、タイラー・グラスノーを獲得。「ロバーツ(監督)がこのチームは優勝するべきと言ったのは、当たり前のことではあるが意外ではあった。選手たちはオフ中のグループチャットで大物加入の最新ニュースについて行くのに必死だった。スプリングトレーニング直前に再契約したリリーフのライアン・ブレイシアは『ここに戻ってきたかった』『だが次々と名前があがるのを見ていた、常軌を逸していたよ。このチームにいたくない人なんていないと思う』と言った」と証言する。勝利を義務付けられたドジャースで、大谷はどんな姿を見せるのだろうか。
(Full-Count編集部)