審判も「味方につけなアカン」 岡田監督が見逃し三振の佐藤輝に注文を付けた理由
阪神は8回に1死満塁の好機を作るも佐藤輝が見逃し三振、森下が二ゴロに倒れ無得点
■広島 2ー0 阪神(7日・甲子園)
阪神は7日に行われた広島戦(甲子園)に0-2で敗れた。終盤に好機を作るも打線が繋がらず、今季4度目の完封負け。8回1死満塁で際どいコースを見逃し三振に倒れた佐藤輝に、岡田彰布監督は「そういう意味では味方につけなアカンわな審判も」と、注文を付けた。
今季最多4万2606人の観客からため息が漏れた。2点を追う8回。1死満塁の好機を作ると、広島は先発・床田から右腕・島内にスイッチ。打席には打率1割台の佐藤輝が立った。フルカウントからの外角直球に対し、自信を持って見逃すも審判はストライクのコール。続く森下は二ゴロに倒れ無得点に終わった。
勝負を左右する判定に岡田監督は「あれストライクか?」と口にするも、「判定いうかなぁ。そりゃ、ボールばっか振ってるバッターやから」とばっさり。今季の佐藤輝は開幕から調子が上がらず、ボール球に手を出し凡退する場面が目立つだけに指揮官の言葉は重かった。
バットを振らなければ事は起きない。もちろん、岡田監督は際どいコースだったことも分かっている。「選球眼がええバッターなら審判も人間やからボールいうかも分からんで。そういうことやん。ボール振るバッターと思うたら、そりゃ人間やから。審判も思いよる。こいつは絶対ボール振れへん思ったらボールなるよ、はっきりいうて。機械やないんやから」。
この日は2三振を喫し、ここまで42三振はリーグワーストで、選んだ四球はわずか「9」。その後に続くヤクルト・村上は39三振だが、一方でリーグトップの30四球を記録している。あっさりと終わる打席の数が数字に影響しているのは間違いない。
佐藤輝に対し相手右腕・島内は全球直球で勝負に挑んだ。三振に倒れる前には初球と5球目の外角直球を仕留めきれずファウルになる場面があった。岡田監督は「結局、あれで仕留めとかなアカンよ。真っすぐ1、2、3でいけるカウントやしな。そういう意味では1球で仕留められる場面やから。何球も粘って粘ってのあれじゃない場面やもんな。あんなチャンスは一発で仕留めんとな。ワンスイングで」と、最後は中軸としての心得を説いていた。
(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)