打ちまくる燕22歳に覚醒の予感…衝撃の「7-7」 専門家も絶賛、指摘する昨季との違い
燕・長岡秀樹は巨人戦で7打数連続安打…打率298でリーグ3位に浮上
■ヤクルト 3ー1 巨人(12日・神宮)
ヤクルトの長岡秀樹内野手が12日の巨人戦(神宮)に「2番・遊撃」で出場し、4打数4安打1打点の固め打ち。11日の同戦から7打数連続安打となり打率をリーグ3位の.298に上昇させた。覚醒の兆しを見せる22歳ホープを、現役時代に通算2038安打をマークした野球評論家の新井宏昌氏が分析した。
右へ左へ安打を量産した。初回の第1打席で左翼線二塁打を放つと、第2、第3打席でも左前打をマークした。さらに8回2死一、二塁の第5打席では巨人・京本から右前適時打。チームの勝利に貢献した。
今季は主に下位打線を担っていたが、塩見の離脱もありこの日は2番に入った。打順が変わっても好調を維持し、7打数連続安打と勢いに乗る22歳に、新井氏は「最後の適時打もインハイの直球に対し、腕をたたみ体の回転で打てている。状態の良さを感じます」と賛辞を送った。
長岡は2022年に139試合に出場し打率.241、9本塁打をマーク。遊撃のレギュラーに定着すると、球団史上最年少でゴールデン・グラブ賞を受賞した。だが、昨季は134試合出場で打率.227に下降。「コンタクトする技術を持ちながら、スイングが大きく強引さがあった。タイプとは違うものを追っていた印象がありました」と指摘する。
だが、レギュラー3年目を迎えた今季はこれまでとは違う姿を見せているという。
「長打も打ちたいという打席の動きがアベレージの出ない原因でしたが、今はシンプルに最短距離でバットが出ています。外の球を流すのでなく、しっかりスイングできるからフェアゾーンに打球が落ちる。強い打球が打てるようになれば、自然と長打は増えていきます」
チームにとって塩見の離脱は大きな痛手だが、丸山和との若き1、2番コンビは相手投手陣を脅かす存在になる。オスナ、村上、サンタナの強力クリーンアップが控えるだけに「今の打撃を忘れないでほしい。昨年の阪神のような1、2番(近本、中野)に対抗できる可能性を持っている。池山、宮本のような代表する遊撃手に成長してほしい」と、高卒5年目のホープに期待を寄せた。
(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)