“MVPトリオ”で残るは大谷翔平のみ ド軍の決断…野戦病院で迫るトレード期限

アストロズ戦に出場したドジャース・大谷翔平【写真:Getty Images】
アストロズ戦に出場したドジャース・大谷翔平【写真:Getty Images】

31日に迫ったトレード期限…他球団が続々補強

【MLB】アストロズ 5ー0 ドジャース(日本時間27日・ヒューストン)

 30日(日本時間31日)のトレード期限が近づき、ドジャースが決断を迫られている。26日(同27日)時点で、62勝43敗でナ・リーグ西地区首位を走る一方で、怪我人が続出。負傷者リスト(IL)入りは13人となっている。他球団が続々補強を行う中、どのような手を打つのか。

 この日の敵地・アストロズ戦では、試合前にフレディ・フリーマン内野手が三男の感染症で急遽ロサンゼルスに帰宅し、今季初めて欠場。今後数試合もチームから離れるという。また、ムーキー・ベッツ内野手も6月下旬に左手を骨折。これで“MVPトリオ”は大谷翔平投手のみとなった。フリーマンを欠いた打線は大谷が2安打を放ったが、6安打無得点で完封負けを喫した。

 6月に山本由伸、ウォーカー・ビューラー投手が戦線離脱。当初は先発投手陣の補強が急務と言われていた。一方で、7月に入り、ミゲル・ロハス内野手、ユーティリティのクリス・テイラー外野手もIL入り。マックス・マンシー内野手、ベッツもいまだ復帰できておらず、苦しい懐事情となっている。

 トレード期限が迫り、25日(同26日)にはドジャース入りも噂されていたレイズのランディ・アロサレーナ外野手がマリナーズへトレード移籍。同地区ではダイヤモンドバックスのマーリンズのAJ・パック投手を獲得した。ドジャースも元ジャイアンツのニック・アーメド内野手を補強。一方で大きな動きは今のところない。

 デーブ・ロバーツ監督は「(大事なのは)ベストを尽くすこと。(自分たちが)コントロールできることは、野球のプレーだ」と試合に集中することを強調。一方で「何人かにとって張りつめた時期だけど、ほとんどの選手にとって、不確定なことや、期待が膨らむエキサイティングな時期だ」とも話した。

 昨年12月、大谷が入団会見で話した決め手は「この10年間を彼らはまったく成功とは思っていない」というドジャース幹部の言葉だった。ワールドシリーズ制覇以外は許されぬ“常勝軍団”。10月には現状、山本、ベッツらが戻ってくる見込みだけに、難しい決断になりそうだ。

(川村虎大 / Kodai Kawamura)

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