【高校野球】東海大相模エース小笠原が決勝弾 優勝候補本命からVも「苦しい夏でした」
9回決勝ソロで45年ぶり優勝に「最高です」、門馬監督も「ずっと抱きしめていたかった」
第97回全国高校野球選手権大会決勝が20日、甲子園球場で行われ、東海大相模(神奈川)が仙台育英(宮城)を破り、1970年大会以来、45年ぶり2度目の優勝を飾った。先発のエース左腕・小笠原は仙台育英の強力打線相手に9安打6失点ながら、6-6の9回に右中間に勝ち越しソロ。東海大相模はこの回4点を奪い、東北勢として春夏通じて11度目の決勝で悲願の初Vを目指した仙台育英を10-6で破った。
試合後の優勝インタビューで、小笠原は「最高です」と全国制覇の喜びに浸った。9回の決勝弾は「とりあえず、三振してもいいくらいのスイングで甘い球が来たら振っていくつもりだった。ホームランになったんで良かったと思います」と振り返った。
優勝候補の大本命として臨んだ夏。神奈川大会から圧倒的な力を見せ続けて頂点まで駆け上がったが「苦しい夏でした」と本音を漏らす。「粘らないと勝てないところが本当に苦しくて、野手にも助けられて、良いチームに恵まれて最高でした」。投打で活躍を見せたエース左腕は、チームメートに感謝の気持ちを伝えた。特に、左右のWエースとして共にチームを牽引した吉田に対しては「常に練習から切磋琢磨してレベルアップしてきたので、いつも後ろにいるかけがえない存在です」と話した。
門馬監督も「最高です」と話し、小笠原の決勝弾については「私も驚きました」と振り返った。ダイヤモンドを一周した小笠原をベンチ前で迎え入れた時には熱い抱擁を交わしたが「本当にずっと抱きしめていたかったです」と話した。
高校野球100年目の節目の大会で、大本命の東海大相模が最後に底力を見せ、見事な優勝を飾った。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count