大谷翔平、大逆転で3冠王も ライバルに異変…7戦で打率6割超え、12年ぶり偉業も“圏内”
大谷は7試合で打率.690、首位打者・アラエスは打率.071
【MLB】ドジャース 7ー2 パドレス(日本時間27日・ロサンゼルス)
ドジャースの大谷翔平投手は26日(日本時間27日)、本拠地・パドレス戦で決勝タイムリーを放ち、チームの3年連続22度目の地区優勝に貢献した。「1番・指名打者」で出場し、5打数3安打1打点で打率.305。レギュラーシーズンは残り3試合。今後はタイトル争い、大逆転でのリーグ3冠王に注目が集まる。
大谷はここ7試合で29打数20安打の打率.690、5本塁打、16打点と絶好調。53本塁打はリーグ2位のブレーブス・オズナに14本差。126打点は2位のブルワーズ・アダメスに15点差をつけ、リーグ2冠に当確ランプを灯している。問題は首位打者争い。大谷はここ7試合で打率.287→打率.305と急上昇させているが、リーグトップを走るパドレス・アラエスは当たりがストップ。24日(同25日)のドジャース3連戦では12打数無安打と大ブレーキ。ここ7試合でも28打数2安打の打率.071、0本塁打、2打点と完全に止まっている。
ドジャース、パドレスともにレギュラーシーズンは残り3試合。ドジャースは敵地でロッキーズと、パドレスは敵地でワイルドカードでのプレーオフ進出がかかるダイヤモンドバックスと激突する。仮にアラエスが3連戦で再び12打数無安打なら打率.3057(641打数196安打)に。大谷は3連戦で12打数4安打以上で打率.3059(634打数194安打)となり、アラエスを上回る計算となる。つまりアラエスを大逆転することも全くあり得ない話ではないのだ。
首位打者争いにはブレーブス・オズナもいる。ここ7試合で28打数13安打の打率.464と調子を上げ、シーズン打率.310はアラエスと現時点で2厘差だ。ブレーブスは27日(同28日)から本拠地でロイヤルズ3連戦、30日(同10月1日)にメッツとのダブルヘッダーの計5試合を残している。ロイヤルズ、メッツともにプレーオフ進出がかかっているだけに、主軸のオズナを全力で封じにかかるのは間違いないが、果たして……。
大谷の首位打者争いには試合出場するか否かも関わってくる。ロバーツ監督は「明日(日本時間28日)は出るだろう。土曜日は確認することになるだろうが、日曜日(同30日)は出場するだろう」と28日(同29日)のロッキーズ戦で休ませることも視野に入れているようだ。標高1600メートルと高地にあり、「打者天国」と言われるクアーズ・フィールドで、絶好調の大谷がどのようなパフォーマンスを見せるのか。2012年ミゲル・カブレラ以来12年ぶりのリーグ3冠王へ。地区優勝が決まっても、最後まで大谷劇場から目が離せない。
(小谷真弥 / Masaya Kotani)