球場去る大谷翔平巡り混乱 監督に質問殺到…警備員が叫び制止「メディアはこっちだ!」

苦悶の表情を浮かべ、ベンチに下がるドジャース・大谷翔平(左)【写真:Getty Images】
苦悶の表情を浮かべ、ベンチに下がるドジャース・大谷翔平(左)【写真:Getty Images】

ロバーツ監督に大谷に関する質問が殺到「彼はラインナップに入ると予想している」

【MLB】ドジャース 4ー2 ヤンキース(日本時間27日・ロサンゼルス)

 球場中が熱狂した前夜とは雰囲気が一変していた。ドジャースの大谷翔平投手は26日(日本時間27日)、本拠地・ヤンキースとのワールドシリーズ第2戦で盗塁を企てた際に左肩を亜脱臼した。チームは2連勝を飾ったが、試合後のデーブ・ロバーツ監督の会見は大谷に対する質問がほとんど。重苦しい空気が立ち込めた。

 試合終了からわずか2分。大谷は白いTシャツ姿でウィル・アイアトン通訳、中島陽介トレーナー、セキュリティに囲まれ球場を後にした。その様子を伺おうと、後ろから数人のメディアが追いかけたが、「メディアはこっちだ!」。警備員が叫びながら制止し、記者を会見場に誘導した。

「1番・指名打者」で出場した大谷は7回に四球で出塁し、盗塁を企てた際に左肩を痛め苦悶の表情。中島トレーナー、ロバーツ監督と共にベンチへ下がっていた。

 会見場は大谷の話題で持ちきりだった。ロバーツ監督への全18問のうち、大谷に関する質問は13問。「残りのワールドシリーズをショウヘイ・オオタニなしで戦わなければいけない場合、それに対する準備はできていますか?」。最悪のケースを想定させる質問に「それは考えていない。彼はラインナップに入ると予想している」と跳ね返した。

 指揮官は大谷の怪我について「亜脱臼」と説明。今後、検査を行うが「筋力と可動域は大丈夫そうだから、それは間違いなくポジティブなことだ」と軽傷を強調した。大谷自身は試合後、ギプス等の固定具をつけずに球場を後にした。

 チームは今季、先発陣を中心に多数の怪我人を出してきたが、それでも地区優勝、リーグ優勝を果たし4年ぶりのワールドシリーズ進出を決めた。世界一まで残り2勝。大谷が離脱となれば大きな打撃だが、一丸となって戦うしかない。

(川村虎大 / Kodai Kawamura)

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