大谷翔平よりも…メッツOBは頑なに「リンドーアMVP」 米賛否「ありえない」
司会のアムシンガー氏、リンドーアは「チームの真のリーダー」
全米野球記者協会(BBWAA)の両リーグMVPが21日(日本時間22日)に発表される。ナ・リーグでは、54本塁打&134打点の2冠に輝いたドジャース・大谷翔平投手が最有力と見られているが、現地識者の中ではメッツのフランシスコ・リンドーア内野手を推す声もまだ“根強い”ようだ。しかし、この意見には「ありえない」「リンドーアは遊撃手のトップ2にも入らない」と、米ファンからも否定的な意見が寄せられている。
米スポーツ局「MLBネットワーク」は17日(同18日)、「フランシスコ・リンドーアはあなたのナ・リーグMVPですか?」と題した映像をX(旧ツイッター)に公開。司会者のグレッグ・アムシンガーと、メッツOBのロン・ダーリング氏がリンドーアの“価値”について意見を交わした。アムシンガー氏は「ナ・リーグの通常のシーズンであれば」と強調した上で「(リンドーアは)ぶっちぎりで、とてつもなく貴重な選手ですよね?」と問うと、通算136勝右腕は“優位性”を語り始めた。
ダーリング氏は「彼はナ・リーグで最も貴重な選手(MVP)です」と断言。「4月と5月は球界ワーストの部類だったチームの中で最も貴重な選手だった。彼らは結果的には8月から9月にかけて球界屈指のチームになった」と、リンドーアがメッツを変えたと分析。加えて「守備は超一流。OAA(注:平均的な選手と比べてどれだけ多くのアウトを取ったかのスタットキャスト指標)は+16でした。これは長い間見たことがなかった運動能力です」と好守に目を開いた。
さらに「シーズン終盤には、メッツがヒットが欲しい重要な場面で必ず彼が打った」とクラッチぶりに言及。ノーヒットノーランをされかけた試合や、ポストシーズン進出を決めた試合、地区シリーズでも大事な場面で活躍したことを称えた。そして司会のアムシンガー氏も、「私が好きなのは、彼がチームメートと一人残らず全員とハイタッチするまでグラウンドを去らないところです。彼はこのチームの真のリーダーです」と“人間力”を評価した。
“リンドーア推し”でまとめられたこの投稿には「なにこれ、ジョーク?」「とんでもない。GOATオオタニが満票選出」「なんだって?? なんたるジョーク!!! オオタニはほとんど肩1つでワールドシリーズを制覇した」「まったくもって、いいえ」「ところで、彼はメッツファンだけのMVP」と否定的な声が殺到。一部では「(リンドーアがナ・リーグのMVPでは)ダメな理由が見つからない」などと擁護する声もあった。
リンドーアは8月後半まで、MVP投票で重視される勝利貢献WARで大谷を上回っていたが、最終的には大谷9.2、リンドーア6.8と大差がついた。また、大谷が前人未到の「50本塁打-50盗塁」も達成するなど歴史的シーズンを送ったこともあり、指名打者初のMVP受賞が有力視されている。
(Full-Count編集部)