NPB復帰の道閉ざされた元G村田修一 会見で語った胸の内、今後の方向性
オファーのないまま、支配下登録期限の7月31日を迎えた
元巨人で、ルートインBCリーグの栃木ゴールデンブレーブスの村田修一内野手が1日、栃木県内で記者会見を行なった。復帰を目指していたNPBの支配下登録期間が7月31日に終了し、今季中のNPB復帰への道が閉ざされた村田。区切りの時を迎えた男は何を思い、何を語ったのか。以下は会見の主なやり取りだ。
――今回の決断に至ったタイミング、理由は?
「NPBに帰るのであれば、昨日までの段階で誘いがある。それが僕の中の期限。誘いがなかった。会見を開いて正直な気持ちをお伝えできればと思った」
――ご家族、周囲の反応は?
「昨日の時点で家族とも話をした。家族とともに、誘いが無かったのを受け止めて話し合って前に進んでいきたい」
――今後もNPBへの復帰を目指すか?
「来年については、NPBを目指すということは今の段階では考えにくい。去年からお誘いを待っていた。(栃木に)入団してからも待って野球を続けてきた。来年復帰できるかは定かではないと考えている」
――今後についてはプレーを続けながら考えるのか?
「考えていければいい。しかるべきタイミングでできるかできないか、家族、球団関係者と話し合って決めていきたい」
――NPBとBCリーグ、環境が違う中で感じたもの、得たものは?
「まず、移動が過酷。NPBでは移動して泊まって、3連戦が当たり前。BCリーグは同じチームとやるのでも行って帰ってきて、バスの移動はものすごく大変。若い選手とともに移動して感じた。足腰が痛くなる」
――昨年10月に自由契約になってから、昨日までどのような心境で過ごしてきた?
「NPB復帰を目指して、全力で体の準備もしてきた。それを願ってやってきた。それは叶わなかった。それは事実。しっかり受け止めて進んでいきたい。試合を重ねながら、NPBにアピールするために野球をやっているという感じは全く無かった。栃木のファンの皆さん、球場に足を運んでくれたBCリーグファンの皆さんのために、バットを振り守備に就いた。地元の子供たちが感動してくれて野球が好きになってくれて、BCリーグとはいえ『村田みたいになりたい』と目標とされる選手になるように励んできた。
――栃木でのこれまでの日々に後悔、悔いはあるか?
「お世話になってチャンスをいただいた球団に感謝している。後悔はしていない。いろんな道を歩んできた。選択したことに後悔はしていない」
――同世代の松坂がNPBで活躍していますが、刺激はあった?
「高校で出会って20年になるが、大輔の背中を追いかけてやってきた。そういう意味では同級生たちに引っ張られてここまでできて幸せだった。まだNPBにいる選手たちは1年でも長く現役を続けてほしい。心からそう思う」
――来シーズン、NPBからのオファーを待つのか?
「去年の10月から昨日まで待ち続けた。かなわなかったのは事実。それを踏まえて、家族とともに話していくことになる。来シーズン、9月9日以降、NPB復帰を目指して待つということはない」
――来シーズンどこかでユニフォームを着る可能性は?
「万全の準備をしてNPB復帰を目指していた。その中で期限が来た。来年ユニフォームを着て、どこかで野球を続けるということは考えにくい。その(引退の)2文字を僕は今日使いたくない。この時点で引退をするという発言はない。ブレーブスのために最後まで野球をする。ともに戦ってきたみんなのために最後まで行う。次待つということはない。2文字は使わないし、ここに来ている皆さんにも使ってほしくない」
(篠崎有理枝 / Yurie Shinozaki)