元燕捕手が警鐘「技術以前に土台を」 捕球・送球に必須も…野球少年に目立つ“硬い部位”

指導者として再出発した元ヤクルト捕手の西田明央氏【写真:橋本健吾】
指導者として再出発した元ヤクルト捕手の西田明央氏【写真:橋本健吾】

元ヤクルト捕手の西田明央氏が推奨…股関節・足首の柔軟性高める“アヒル歩き”

 キャッチング、スローイングを安定させるために、まず必要なことは“ブレない土台”を構築することだ。野球のなかで、捕手は様々な動きが求められる特殊なポジション。昨年限りで現役を引退し、少年野球から社会人まで幅広く指導を行っている元ヤクルト捕手の西田明央氏は、「下半身の柔軟性が大切。技術の前に、体を扱えるようにしてほしい」とアドバイスを送る。

 ヤクルトで14年間プレーした西田氏は、2020年に小川泰弘投手とノーヒットノーランを達成するなど、強肩強打の捕手として通算310試合に出場しチームを支えた。引退後はアマチュアの指導者としてスタートを切り、母校・北照高校(北海道)の臨時コーチも務めている。

 2月には地元・京都に戻り中学硬式野球の「東山ボーイズ」で野球教室を行った。捕手の練習ではフレーミングなど細かな技術も指導したが、最も力を入れていたのが下半身の柔軟性。西田氏は「キャッチング、スローイングも股関節、足首の柔らかさがないと難しい」と、子どもたちに語りかける。

アヒルウオークの手本を見せる西田氏【写真:橋本健吾】
アヒルウオークの手本を見せる西田氏【写真:橋本健吾】

 例えば、スローイングでは左膝を内側に沈み込ませ、右足の爪先で地面を蹴る一連の動作を解説。しかし、子どもたちの股関節が硬いためスムーズな動きができない場面もあった。そこで柔軟性を高めるドリルとして西田氏が紹介したのが「アヒルウォーク」だ。

 しゃがんだ状態から交互に足を前に出していき、頭の高さが変わらないよう進んでいく。注意点は両膝と足の甲を地面に付けるように落とし込むこと。また、猫背になったり腰を反らないように気を付けたい。小学生や中学生は身長、体重、筋力など成長過程の段階だからこそ「先を見据えて体を扱えるようにしてほしい。土台がなければ技術はついていかない」と語っていた。

(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)

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