大谷を無安打に封じたサイ・ヤング賞右腕クルーバー 「ミスを犯さなかった」
4月の大谷との初対戦では特大の一発を浴びたクルーバー
インディアンスのコーリー・クルーバー投手は4日(日本時間5日)、本拠地エンゼルス戦で9回3安打7奪三振の完封劇で14勝目を挙げた。チームも3-0で勝利。球数はわずか98球。2度のサイ・ヤング賞投手は4月4日に初対決した大谷翔平投手に同点2ランを浴びていたが、試合後は「今夜はそのミスを犯さなかった」と語った。
クルーバーの意地だった。前回対戦で特大の一発を浴びていた大谷を完璧に封じ込めた。初回の第1打席は90.1マイル(約145キロ)の外角カットボールで見逃し三振。3回2死一、三塁のピンチで迎えた第2打席では三ゴロ。6回の第3打席も見逃し三振に仕留めた。そして、3点を追う9回、4度目の対決でもクルーバーは右飛に打ち取った。
100球未満の完封劇。メジャーでは通算355勝を挙げた殿堂投手グレッグ・マダックスにちなみ100球未満で達成した完封勝利を「マダックス」と呼んでいる。離れ業も達成したクルーバーは試合後の記者会見で大谷との2度目の対戦について、こう振り返った。
「前回対戦と大きく異なるわけでない。前回、彼は僕から本塁打を放った。失投だったが、今夜はそのミスを犯さなかった」
クルーバーは冷静に語った。大谷にメジャー2号目を献上した一球を名手は忘れていなかった。同じ失投は繰り返さない。14年と昨年サイ・ヤング賞に輝いた男が貫録を見せつけた。
大谷は前日のインディアンス戦では5打数4安打2本塁打1盗塁と大暴れ。3試合で14打数9安打で打率.642と“インディアンスキラー”ぶりを見せつけていた二刀流ルーキーをクルーバーが圧巻のピッチングで食い止めた。
(Full-Count編集部=AP)