ド派手な万歳ポーズも…試合後の大谷翔平は“通常営業” V弾の秘訣は「特別ない」

インタビューに応えるドジャース・大谷翔平【写真:小谷真弥】
インタビューに応えるドジャース・大谷翔平【写真:小谷真弥】

試合後は3分の取材対応、試合終了から19分後に帰宅

【MLB】ドジャース 14ー11 Dバックス(日本時間10日・フェニックス)

 とても劇的な決勝弾を打ったヒーローには見えない。ドジャース・大谷翔平投手は試合終了から7分後、報道陣の囲み取材に応じた。3点差を追いついた9回1死一、二塁で、勝ち越しの12号3ラン。「率直に嬉しかったですし、本当にホームランになるだろうなっていう打球だったので、確信を持ってそう言える打球だなと思います」。打った瞬間はド派手な万歳ポーズが決まっていたのに……。囲み取材では日米合わせて全6問のみ。3分の取材対応は、実に淡々としたものだった。

 試合後の大谷は、いつもこんな感じだ。囲み取材が終わると、シャワールームへ直行。報道陣が佐々木朗希、同点打のマンシーの囲み取材が終わった頃には白のTシャツ、ジーパン姿ですっかり身支度完了。試合終了から19分後に帰路についた。

 思えば、昨年の地区優勝を決めた際もサッと帰っていたのが印象的。シャンパンファイトを終えると、真美子夫人とグラウンドで記念写真を撮る程度だった。歴代1位の通算762本塁打を誇るバリー・ボンズとプレーしたロバーツ監督は「バリー・ボンズと彼(大谷)は私が見た中で最高の選手だ。ショウヘイが勝負所でやってのけることは、私が見たことがないレベルだ」と舌を巻き、マンシーも「信じられないことをすると期待される場面で、彼は滅多に期待を裏切らない。あの場面でも例外ではなかった」と称賛。ただ、どんな勝利や褒め言葉も余韻にも浸っている姿を見たことがない。

「なぜ大事な場面で結果を出せるか?」。この日の囲み取材でも、もはや恒例となった質問も飛んだ。「特別なことはしていないです。(ボールを)コンタクトすることだけを最後は考えていきました。本当に同点になるまでの過程が一番、9回はすごかった。見ていてすごかったなと思います」。つまりはシンプルに、今やるべきことに徹することが秘訣ということか。

(小谷真弥 / Masaya Kotani)

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