大谷翔平にド軍コーチ激怒「ちゃんとしろよ」 試合直前に起きた“ブチギレ事件”の真相

ドジャース・大谷翔平の胸ぐらを掴むトラヴィス・スミスコーチ【写真:荒川祐史】
ドジャース・大谷翔平の胸ぐらを掴むトラヴィス・スミスコーチ【写真:荒川祐史】

大谷はド軍スミスコーチから胸ぐらをつかまれる事態に……

 ちょっとビックリした。ドジャース・大谷翔平投手が、球団スタッフから胸ぐらをつかまれていた。11日(日本時間12日)の敵地・ダイヤモンドバックス戦の試合開始前。チーム内で内紛勃発か――。記者席から見た感じでは、そんな風に見えた。

 大谷に対して目を大きく見開いて突っかかっていたのは、ベンチプレス最高200キロの力自慢、トラヴィス・スミスコーチだった。普段から仲が良いはずなのに……。後で写真を見てみると、ミゲル・ロハス内野手は真顔で仲裁に入っているが、胸ぐらをつかまれている大谷はなぜか笑っている。ますます謎が深まった。「あのバトルは何だったの?」。後日、スミスコーチが真相を明かしてくれた。

「ハハハ! ただの冗談だよ。ちょっとショウヘイに『ちゃんとしろよ!』って言っただけだよ。ロハスが止めようとしてたけど、毎日こんな感じだから、もう分かっていたと思う。場を和ませようとしただけだけど、まるでケンカしてるみたいに見えたでしょ? 大成功だ」

 大谷にとってスミスコーチは日頃のトレーニングをサポートしてくれる欠かせないパートナーだ。移籍1年目の昨年キャンプから“名コンビ”を結成し、昨年は漫画「ドラコンボールZ」のフュージョンポーズを見せるなど豊富なネタで盛り上げる。

 試合前にベンチで見せる“ネタ”は「ほぼ毎日変わる。その日その日のやり取りで決めているんだ。即興だね」(スミスコーチ)という。では、4月末の試合前に、スミスコーチが両脚を大きく広げてジャンプする場面があった。「あれは何だったの?」。

「実は3月の米国開幕前にトレーニングルームで器具を左足首に落としてしまって怪我したんだ。そしたら、ショウヘイが怪我のことをイジったり、バカにしてきて……。あの時にジャンプしたのは『ほら? オレはもう元気だぞ』と見せなきゃと思ってやったんだ」

 スミスコーチは一時チームを離れて通院するほどの大怪我だったようだが、それもネタにしてイジるとは……。日本ハム時代から「クソガキ」と愛されてきたキャラは、ドジャースでも健在のようだ。

○著者プロフィール
小谷真弥(こたに・まさや)1983年、大阪・大阪狭山市生まれ。埼玉・東松山市育ち。明大明治高、明大野球部を経て2006年報知新聞社に入社。地方部(富山・石川)を経て09年に運動第一部(野球部)へ異動。09年ロッテ、10、11年横浜、12年から巨人、15年から日本ハム、17年からメジャー担当。19年2月からFull-Count編集部に所属。

(小谷真弥 / Masaya Kotani)

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