投手・大谷翔平へ異次元の注目 ド軍監督取材は“8/15”、敵軍投手も「絶対見に行く」

試合前にキャッチボールするドジャース・大谷翔平【写真:荒川祐史】
試合前にキャッチボールするドジャース・大谷翔平【写真:荒川祐史】

ロバーツ監督の囲み取材では全15問のうち8問が投手・大谷に関するものだった

【MLB】メッツ ー ドジャース(日本時間25日・ニューヨーク)

 久々に驚いた。24日(日本時間25日)のメッツ-ドジャース戦前に三塁ベンチ内で行われたデーブ・ロバーツ監督の囲み取材。大谷翔平投手が25日(同26日)に行う実戦形式の投球練習「ライブBP」に関する質問ばかりだった。

 メディア「明日、ショウヘイは誰と対戦するか?」

 ロバーツ監督「ダルトン(ラッシング)や(キム)ヘソンも打席に立つかもしれない」

 メディア「通常は手術後は5回ほどリハビリ登板をするが、ショウヘイの場合はどうですか?」

 ロバーツ監督「(二刀流の)彼は非常にユニークなので、定型的なプロセスはない。ライブBPを行うが、どのように進めていくかはその場で判断していく。シムゲーム(試合形式の投球)もする予定だ」

 メディア「これまでのリハビリは順調ですか?」

 ロバーツ監督「これまでは予定通りで、チェック項目は全てクリアしている。ただ、今後は球速を上げたり、打者に対してスライダーを投げたりといった新しい課題に取り組む必要がある」

 ロバーツ監督への全15問のうち8問が大谷の投手復帰に関する話題。しかも8問連続で矢継ぎ早に質問がぶつけられた。まだ練習段階とは思えないほどの熱量だった。

 大谷はこの日のキャッチボールでスライダー、カーブなど全球種を投げて最終調整した。三塁ファウルゾーンには日米メディアだけでなく、中南米のメディアも集結。試合前では一番の盛り上がりだった。

 メディアだけではない。メッツの選手も“復活登板”を心待ちにしている。元エンゼルスのグリフィン・キャニング投手だ。2019年から2023年までチームメートだった右腕に質問をぶつけると、目を輝かせて答えてくれた。

「明日ライブBPをすると思うんだ。本当は今日の予定だったかもしれないけど、彼が投げるのを見たいから、その時は絶対見に行くつもりだよ」

「野球ファンとしても元チームメートとしても、彼のピッチングは本当に特別だった。毎回違うプランを持ってマウンドに上がっていたし、ボールの操り方もすごかった。本当に見ていて楽しい投手だった」

 大谷が打者相手に投球するのは、エンゼルス時代の2023年8月23日(同24日)のレッズ戦以来641日ぶりだ。ロバーツ監督は「大きな一歩になる。マウンドに立って打者と対戦するのだから。期待も大きいですが、オオタニ自身も楽しみにしている」と期待を込めた。周囲からの熱い視線が注がれる中、大谷はマウンドに立つ。

(小谷真弥 / Masaya Kotani)

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