大谷翔平、二刀流復活のXデーは? 7月2日に復帰可能も…ド軍が二の足を踏む理由

ロバーツ監督が投手・大谷がオールスター戦前に復帰する可能性を示唆
ドジャース・大谷翔平投手はいつ投手復帰するのか――。デーブ・ロバーツ監督の注目発言は、10日(日本時間11日)の敵地・パドレス戦前だった。7月15日(同16日)のオールスター戦前に投手復帰する可能性を示唆した。
「全くゼロではない、とは言える。つまりゼロよりは上だ。ゼロよりは上だ」
当初、大谷の投手復帰はオールスター戦後と見込まれていた。だが、術後3度目のライブBP登板となった10日は、3イニング想定で安打性1本、6奪三振をマーク。最速96マイル(約154.5キロ)を記録するだけでなく、これまで22球、29球だった球数も一気に44球に伸ばした。「とても良かった。速球は伸びていたし、スイーパーもとても良かった。打者の2人に聞いたが、ボールはとてもいい感じに来ていたとのことだった」。ロバーツ監督のコメントも弾んだ。
これまでにロバーツ監督は「5回75球近く投げられるようになれば、真剣な話になってくる」と話しており、復帰への最終ステップは「5回75球」と見られている。ここまでのライブBPは1回、2回、3回と1イニングずつ伸ばしており、このペースで調整が進めば、ライブBPはあと2回。つまりあと2週間で投手復帰へ準備完了となり、7月1日(同2日)の本拠地・ホワイトソックス戦にも復帰できる見立てだ。
チームの先発事業は苦しい。他のリハビリ組ではタイラー・グラスノー、ブレイク・スネルの両輪がブルペン投球を再開させたばかり。右肩インピンジメント症候群で戦列を離れている佐々木朗希の調整も思うように進んでおらず、正直、大谷のリハビリの方が順調に進んでいるように見える。7月1日(同2日)からは9連戦。先発投手の頭数を揃えるべく、首脳陣は投手・大谷に復帰してもらいたいのは山々だろう。
ただ、あくまでチームの狙いは二刀流・大谷を一発勝負の10月にフル回転させることだ。そして復帰後の負傷離脱は何よりも避けなければならない。ロバーツ監督は「ショウヘイはもう試合で投げたいと思っているかもしれない」と語った。投手復帰への道筋は確実に開けてきているが、ドジャース首脳陣にとっては悩ましい日々が続きそうだ。
○著者プロフィール
小谷真弥(こたに・まさや)1983年、大阪・大阪狭山市生まれ。埼玉・東松山市育ち。明大明治高、明大野球部を経て2006年報知新聞社に入社。地方部(富山・石川)を経て2009年に運動第一部(野球部)へ異動。2009年ロッテ、2010、11年横浜、2012年から巨人、2015年から日本ハム、2017年からメジャー担当。2019年2月からFull-Count編集部に所属。
(小谷真弥 / Masaya Kotani)