大谷翔平は「人間の脳で理解は難しい」 ド軍編成トップが”懸念”を一蹴、明かした復活の真相

本拠地でのパドレス戦に先発したドジャース・大谷翔平【写真:Getty Images】
本拠地でのパドレス戦に先発したドジャース・大谷翔平【写真:Getty Images】

突如決まった復活登板の舞台裏を語った

【MLB】ドジャース 6ー3 パドレス(日本時間17日・ロサンゼルス)

 突如として実現した663日ぶりの登板の舞台裏に、どのような動きがあったのか。ドジャースの大谷翔平投手は16日(日本時間17日)、本拠地のパドレス戦に「1番・投手」で投打同時出場し、1回2安打1失点。エンゼルス時代の2023年8月23日(同24日)のレッズ戦以来の復活マウンドとなった。ドジャースのアンドリュー・フリードマン編成本部長が試合前、この復活劇の経緯を語っていた。

 先頭・タティスJr.にフルカウントから右前打を許し、続くアラエスには左前打。無死一、三塁のピンチで、マチャドには中犠飛で先取点を許した。だが、後続を打ち取り、復活のマウンドは1回1失点だった。最速は100.2マイル(約161.3キロ)だった。

 大谷はこれまで7月の救援明けからの投手復帰が濃厚と見られていたが、デーブ・ロバーツ監督が15日(同16日)のジャイアンツ戦後に急きょ、翌日に先発することを明らかにした。ドジャース放送局「スポーツネットLA」の16日(日本時間17日)のプリゲームショーに、フリードマン編成部長が出演。この経緯を語った。

 まず、大谷の復帰についてフリードマン編成部長は「ここに至るまで多くのシナリオを描き、議論もたくさんしてきた。いいコミュニケーションができている」と説明。当初はあくまで3、4イニング想定の投球練習を行う方向だったという。しかし、大谷本人の考えが「リハビリの過程を終わらせた方が圧倒的にいいという意見だった」といい、メジャーレベルの打者との対戦を望んだ本人の思いを尊重した結果、実戦復帰という判断に至った。

 復帰登板についてフリードマン編成部長は「投手として長期間欠場している。いい球を投げられることには疑いの気持ちをもっていないが、制球面は少し時間がかかることがある」とコメント。今後について「(ポストシーズンの)10月に投げられるといいけど、(投手大谷が)長生きすること。彼は出来るだけ長く二刀流を続けたがっている。力強い土台を今年築き上げることは、とても重要なことだ」と述べた。

 復帰を早めたことのリスクを懸念する声に対しては「人間の脳でこれを理解するのは難しいことだ。彼は現代野球で唯一の存在。多くの人ができなかったことだ。だから想像することも難しいことだ」と言及。その上で「単純なことに、人々は自分たちを基準に考え過ぎてしまうんだ。『私がやったら疲れてしまう』『どちらか不調になる』という意見があるけど、ほとんどの人ならそうだろうね。でも、ショウヘイは“ほとんどの人”に当てはまらない」と語った。

(Full-Count編集部)

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