大谷翔平への“報復死球”「野球のためにいけない」 米番組でOB&識者が激論…絶対的不可侵の存在

ドジャース・大谷翔平【写真:ロイター】
ドジャース・大谷翔平【写真:ロイター】

大谷は死球の影響を感じさせず3出塁で勝利に貢献した

 ドジャースの大谷翔平投手は、19日(日本時間20日)のパドレス戦でロベルト・スアレス投手から死球を受けた。“報復”か否かを巡って多くの議論が起き、一夜明けても話題の中心となっている。

 前日は9回にパドレスのタティスJr.が死球を受け、一触即発の事態に。両軍の監督が退場処分となり、警告試合となった。その裏、大谷に99.8マイル(約160キロ)が直撃。“報復”と捉えた本拠地には大ブーイングが響き、不穏な空気が漂った。

 20日(同21日)のナショナルズ戦に「1番・指名打者」で先発出場した大谷は、死球を影響を感じさせず3出塁と躍動。4回の第3打席は右前適時打を放ち、4試合ぶりの打点をマークして勝利に貢献した。

 米スポーツ局MLBネットワークの番組「MLB Now」では、元メッツGMのスティーブ・フィリップス氏が「(ドジャースとパドレスの間には)少し敵意があるのは間違いありません。オオタニに当たった100マイルの球ですが、投げる方の肩でした。両チームのスターたちが死球を受けています。タティスは今季直接対決7試合で3死球。昨季と今季で、ドジャースから5つの死球を受けています。通算ではドジャースから6死球。いったいこれはどうした状況なんでしょう」と前日の“騒動”に疑問を呈した。

 元MLB投手のジェイク・ピービー氏氏は「シルト監督が言ったように、8試合のスパンで同じ打者、それもチーム屈指の打者(タティス)に3度死球を当てておいて逃れられると思ってはいけない。(大谷に対する)スアレスの球が高かったのは良くないと思います。内角に投げるのは別として、他の選手が怪我をする危険を冒してはいけません」と指摘する。

 これに対して元ツインズGMのサッド・レバイン氏は「あなたのご指摘通り、彼彼(タティス)は5度当てられている。そのうち4度は速球だ。オオタニほどのスターに当てると注目を浴びる。ここで起きていることはそういうことだと思います。スター選手が怪我をすることは野球にとっていいことではありません」と応じると、フィリップス氏も「その通り。そして審判団はこの事態を止めるような行動を取りませんでした」と同調した。

 米紙「ニューヨーク・ポスト」のジョン・ヘイマン記者は「スアレスは明らかに故意だった。スターにはスターを、目には目を、理解します。(ですが)オオタニはレベルが違う。オオタニに死球を当ててはならない。どうしたってダメです。彼は逸材です。私はドジャースに1週間帯同していましたが、球場は満員。試合の第1球から最後まで興奮に包まれていて、全員が残っている。なのでこれは大きな出来事だと分かる。とにかく野球のためには(大谷に死球は)やってはいけません。死球を当てる別のスターを見つけなさい。あの男は当てる相手ではありません」と主張した。

(Full-Count編集部)

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