大谷翔平からの提案が「決め手に」 登板の4日前…指揮官が明かす“二刀流復活”の舞台裏

インタビュー動画で明かした復帰登板の舞台裏
ドジャースのデーブ・ロバーツ監督が「ABEMA」のインタビュー企画「おはようロバーツ」に出演。16日(日本時間17日)に663日ぶりに登板した大谷翔平投手の二刀流復活の舞台裏を明らかにした。
復活登板は前日に急きょ発表された。本拠地のパドレス戦で、1イニング限定の登板ながら、いきなり100.2マイル(約161.3キロ)をマーク。2安打を浴び犠飛で1失点を喫したものの計28球を投げた。さらに大谷は22日(同23日)に本拠地でのナショナルズ戦にも登板し、投手としては1イニング2奪三振の無失点、打者として26号を放った。
ロバーツ監督は復帰初戦について、何度も160キロを超えたことに「おいおい…と思ってました。心配でしたね」と、球速を上げることで怪我のリスクに不安を感じた本音を明かした。「でも大谷は自分の体の状態をよく分かっているので大丈夫」と語り、制球力と変化球を高く評価した。
また、投手復帰が突如として発表されたことには「当初は大谷が5回まで投げられるようトレーニングの計画を立てていました」と説明。当初の予定は「3~5回まで投げるのであれば、さらに2週間のトレーニングが必要となる計算だった」という。
しかし、それまで行っていた実戦形式の投球練習「ライブBP」は疲労が大きいことから、大谷本人が「月曜日にライブBPをするなら、試合で投げてもいいかも」と自ら提案してきた。それが復帰登板の4日前だった。ロバーツ監督は「1イニングだけならメジャーの試合でも投げられると言ったから。大谷自身が試合で投げられると感じたことが電撃復帰の決め手となりました」と話した。
他方で、1イニング限定であればクローザーとしての起用も考えられるとファンの間で話題となっていることについて「それはないでしょう」と否定。今後の起用法については「試合前に準備をして、いつ投げるかを知っておくことが重要。急がないこと、慌てないことが大事です」と述べ、先発として起用を続ける方針を示した。
大谷は1イニングを投げた後、山本由伸投手が差し出した水を「いらない」と断り、第1打席へ。ドジャースとしては初披露となった大谷の投打二刀流について「すごいと思っていました。投げ終わってすぐバッティングサークルで打撃用ギアをつけ始めるんですから」と話し、感心した様子だった。
(Full-Count編集部)