ジャッジも届かない大谷翔平の「142」 衝撃弾でまた更新…証明したMLB“ナンバーワン”

2023年以降、110マイル以上を100球以上計測したのはMLB4人だけ
【MLB】ドジャース 5ー4 ロイヤルズ(日本時間28日・カンザスシティ)
他の追随を許さない“異能”を発揮し続けている。ドジャース・大谷翔平投手は27日(日本時間28日)、敵地ロイヤルズ戦に「1番・指名打者」で先発出場。29号を含む2安打2打点で5連勝に貢献した。どちらも“らしさ”全開の強烈な打球で、数字の上でもメジャー屈指のパワーを誇っていることが改めて証明された。
初回先頭で迎えると、カウント1-2から左腕キャメロンの4球目のチェンジアップを振り抜いた。飛距離429フィート(約130.76メートル)、角度35度の豪快な一撃だった。さらに3-4の5回には、キャメロンが投じた高め93.4マイル(約150.3キロ)直球を右中間へ運んだ。快足を飛ばして三塁まで到達。打球速度は112.4マイル(約180.9キロ)と29号より速かった。
大谷の代名詞といえば、その“異常値”ともいえる打球速度。圧倒的なバットスピードと屈強なフィジカルから生み出される打球は、ボールをまさに粉砕する勢いだ。2023年から2年連続で本塁打王に輝き、今季もナ・リーグのホームランレースを独走中。MLB公式の「ベースボール・サバント」のデータでも、そのパワーがいかに突出しているかがよくわかる。
2023年以降、大谷が記録した打球速度110マイル(約177キロ)以上の打球は、今回の2本を含めて「142本」。これはメジャー全体で最多の記録だ。2位はブルージェイズのブラディミール・ゲレーロJr.内野手(136本)、3位はヤンキースのアーロン・ジャッジ外野手(126本)、4位が同じくヤンキースのジャンカルロ・スタントン外野手(104本)と続く。110マイル超えを100本以上記録しているのは、MLBでわずか4人しかいない。
打球速度は速ければ速いほど長打やヒットにつながる傾向があり、打者としての“本質的な破壊力”を示す指標とも言える。2021年に二刀流が本格開花した大谷は、昨年は右肘の手術により打者専念でシーズンを戦い、「50本塁打&59盗塁」という前人未到の記録を打ち立てた。打者として一本に絞っても、すでに歴史的な領域に踏み込んでいる。
(Full-Count編集部)