CY賞から3年…“メジャー最低投手”に転落 ド軍獲得報道も、防御率7.22の致命的な欠陥

マーリンズのサンディ・アルカンタラ【写真:ロイター】
マーリンズのサンディ・アルカンタラ【写真:ロイター】

2022年に6完投&228回2/3、リーグ1位のWAR8.0をマークするも…

“最強投手”の称号から3年――今や“MLB最低投手”と大きく苦しんでいる。マーリンズのサンディ・アルカンタラ投手は2022年にサイ・ヤング賞を受賞するも、トミー・ジョン手術を経て復帰した今季は18先発でメジャーワーストの防御率7.22(90回以上)。あの頃の姿は見る影もなくなっている。

 アルカンタラは2019年に2完封、197回1/3を投げるなど、低迷チームの“救世主”的存在として台頭した。2021年には200奪三振と200イニングをクリアすると、2022年には14勝9敗、防御率2.28、6完投1完封、228回2/3と、現代野球とは思えぬワークホースぶりを発揮し、リーグ1位のWAR8.0をマーク。満票で球団史上初のサイ・ヤング賞に輝いた。

 しかし2023年、ワークホースの体に異変が起きる。9月に右腕の違和感を訴えると、10月にトミー・ジョン手術を受けることを発表。昨季はシーズンを全休した。いよいよ復活する今季。開幕前は「夏のトレード市場の目玉」とも評されていたが、事態は一変していく。

 開幕から打ち込まれ続け、5月29日(同30日)のドジャース戦では2回2/3で7安打7失点の炎上。今季は18先発して無失点登板は一度だけ、逆に4失点以上は11度となっている。米スポーツメディア「CBSスポーツ」は9日(同10日)、「アルカンタラはトレードデッドラインで放出されるのか」の見出しで右腕の現況を分析。今季の不振は自慢のフォーシームのホップ成分が減少し、効果的でなくなったことが一因と指摘している。

 アルカンタラを巡っては、米複数メディアがドジャースが熱視線を送っているなどの報道がある。果たして、コンテンダーへの移籍はあるのか。「CBSスポーツ」は「フォーシームの変質と制球の乱れ、左打者への苦戦、そしてゴロ率の悪化。アルカンタラの問題は複合的であり、シーズン中に修正可能かどうかは未知数だ」と指摘。“元エース”を再生できると信じ、トレードに踏み切るのか?「数週間のうちに答えが出るだろう」と締めくくった。

(Full-Count編集部)

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