大谷翔平を襲った“苦しみ”の6日間 記録は幻に…打率2割、マウンドでまさかの異変

6連戦は打率.200、1HR、3打点…投げては4回途中降板も
苦しみ抜いた6連戦となった。ドジャース・大谷翔平投手は後半戦が始まって本拠地6連戦を終えると、25日(日本時間26日)から敵地でのカードに臨んだ。大記録への挑戦、そして投手としてのマウンド。6日間で数々の“試練”が待っていた。
まずはレッドソックスとの3連戦を迎えた。大谷は19日(同20日)のブルワーズ戦から球団タイ記録の5試合連続本塁打を記録しており、打てば球団新&自身にとっても最長だった。3回にはバットを折られながらも適時打を放ち、その後は得点も踏んだ。ただ、その後は快音が聞かれず、記録達成は持ち越しとなった。
とはいえ、すぐに仕切り直しの一発を叩き込んだ。家庭の事情でチームを離れたムーキー・ベッツ内野手に代わって2試合連続で「1番・指名打者」で出場し、通算成績は5打数無安打4三振と苦手としていた左腕ギャレット・クロシェットの97.1マイル(156.3キロ)の直球を捉えた。今季10本目の先頭打者弾に敵地のファンすらも総立ちで見届けていた。
3連戦最終日はデーゲーム。前日からの調整は難しい中でも、昨季まで同僚だったウォーカー・ビューラー投手と対戦し、7試合ぶりのマルチ安打と快音を響かせた。もっとも、チームは連敗。大谷の顔も浮かなかった。
28日(同29日)からはシンシナティのレッズ戦に臨んだ。敵地グレートアメリカン・ボールパークは本塁打を打っていない本拠地2球場の1つで、待望の一発が生まれるか注目された。第1戦は本塁打こそ生まれなかったが、5回の好機で逸材右腕バーンズの99.4マイル(約160.0キロ)を強振。中堅右を抜ける勝ち越しの2点二塁打を放ち、連敗ストップに貢献した。この試合では山本由伸投手も7回1失点の好投を見せた。
しかし、翌日は第1打席から“不振”。左腕ニック・ロドロに対して3打席連続で三振を喫すると、7回の好機でも右腕アシュクラフトに空振り三振をなり、今季初の4打席連続三振となった。狂った打撃は30日(同31日)も続いた。この日は「2番・投手」で投打同時出場したが、5打数ノーヒットに終わった。そして何よりも不安な出来事が起きた。
4回、先頭にヒットを許すと、2連続で暴投で三塁まで進まれた。その後も制球が定まらずに6連続ボール。ここでロバーツ監督とヘッドトレーナーがマウンドへ。当初予定されていた4イニングを終えることなく緊急降板となった。球団は試合中に「痙攣(けいれん」と発表。その後、大谷は囲み取材で右臀部を攣ったことを明かした。過去2度メスを入れた腕に問題があったわけではなかったが、二刀流が復活して1か月超、その負担の大きさを感じさせた。
幸い、31日(同8月1日)は移動日で少しばかりの休養を取ることができる。1日(同2日)からは敵地レイズ3連戦、4日(同5日)からは本拠地カージナルス3連戦と続く。優勝争いが激化する8月もまた、オフはわずか3日しかないが、大谷の投打の活躍が何よりもドジャースの助けになる。
(Full-Count編集部)