広陵が出場辞退、津田学園は2回戦不戦勝 大会本部が発表「学校のご判断を受け入れ」

広陵・中井哲之監督【写真:加治屋友輝】
広陵・中井哲之監督【写真:加治屋友輝】

津田学園は1回戦で叡明に勝利…14日の第4試合で広陵と対戦予定だった

 全国高校野球選手権大会の大会本部は9日、広陵の出場辞退を受け、2回戦が行われる大会9日目(8月14日)第4試合は、同校との対戦が予定されていた津田学園(三重)の不戦勝となると発表した。夏の過去の不戦勝は、2021年に宮崎商が新型コロナウイルス集団感染で出場したことによる智弁和歌山(和歌山)以来となる。

 広陵はこの日、同校の堀正和校長が兵庫・西宮市内で会見を行い、出場を辞退することを発表した。広陵を巡っては5日の大会開幕前後にSNS上で暴力事案が判明し、5日には日本高野連が3月に厳重注意とした事案があったことを発表、6日には学校も野球部員の暴力行為があったことを明かした。

 日本高野連などの主催者は、広陵の今大会出場の判断に変更はないとしていたが、その後、学校側は元部員から別の事案でも訴えられていた。これを受け、広陵は9日に緊急理事会を開き、出場辞退を決定。「事態を重く受け止め、本大会への出場を辞退したうえで、速やかに指導体制の抜本的な見直しを図ることにいたしました」などとコメントを発表した。

 大会本部はその後、「広陵高校の出場辞退について」の声明を発表。「広陵高校から本日10日、出場辞退の申し出があり、大会本部として了承しました。このような事態になったことは大変残念ですが、学校のご判断を受け入れました」とした。そして、「大会主催者として、日本高等学校野球連盟と朝日新聞社は、暴力やいじめ、理不尽な上下関係の撲滅に向けて、引き続き努力して参ります」と、改めて指針を打ち出している。

 その上で「今回の辞退により、広陵高校の2回戦の試合予定だった大会第9日(8月14日)第4試合は津田学園高校(三重)の不戦勝となります」とし、7日の1回戦で叡明(埼玉)を5-4で下して2回戦進出を決めた津田学園は2回戦突破が決まった。

(Full-Count編集部)

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