甲子園スタンドに驚き「声量えぐい」 試合中に激変…予期せぬ不運にも奮起「パワーになる」

安打を放った高川学園・遠矢文太【写真提供:産経新聞社】
安打を放った高川学園・遠矢文太【写真提供:産経新聞社】

高川学園のアルプスから届く声援がナインに力を与えた

 アルプスの“声量”が試合の流れを変えた。第107回全国高校野球選手権は11日、大会第6日目が行われ、第3試合で高川学園(山口)と未来富山が対戦。高川学園の応援団は豪雨の影響で到着が遅れ試合開始時点は空席が目立っていたが、応援団が到着した4回に4安打を集めて3得点。猛攻を見せた打線に「応援到着してから調子上がってる気がする」「声量えぐい」「声援がエグい」とファンも“見えない力”の大きさを感じている。

 3-3の同点で迎えた4回、高川学園の一塁側アルプスから聞こえてくる手拍子が大きくなっていくに連れ、ナインも躍動を続けた。4回に3点を奪い勝ち越すと、6回には衛藤諒大(あきひろ)内野手(2年)と遠矢文太捕手(3年)の連続適時打で2点を追加。試合中盤で一気に流れを引き寄せると、そのままリードを守り抜き初戦を突破した。

 高川学園は、昨夜からの豪雨の影響で、吹奏楽部やチアリーダー、一般生徒は甲子園での応援を断念。残りの野球部員50人らを乗せたバスは午後1時時点で岡山を走っており試合開始に間に合わず。到着は午後3時頃になるとされていた。

 序盤から両チームが点を取り合う展開となり、4回に入ったのは午後3時頃。甲子園に到着した応援団がアルプスに駆けつけ声援を送り始めると、それに呼応するかのように、2死満塁から遠矢が走者一掃の3点適時打を放ち勝ち越しに成功した。

試合途中に駆けつけた高川学園の応援団【写真:編集部】
試合途中に駆けつけた高川学園の応援団【写真:編集部】

 ナインの奮起を見たファンは「応援の力ってすごい」「吹奏楽部が来てない? アカペラ応援熱い」「めっちゃ声でけえ!」「ブラバンは無いけど迫力ある」「これはパワーになる」「応援団が圧倒的に足りない中でがんばってる(泣)」と次々に反応。応援歌の流れない静かなアルプスで始まった試合だったが、高川学園の強い“絆”がもたらした勝利に感激するファンが続出していた。

【実際の様子】「めっちゃでけえ」静かだったアルプスが激変 試合途中に駆けつけた高川学園の応援団

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