不戦勝の津田学園、甲子園で特別練習&全員で校歌 高野連に感謝…広陵については「話さない」

津田学園の選手らは約60分に渡り甲子園で特別に練習した
第107回全国高校野球選手権大会は14日に第9日目を迎えた。当初は第4試合で津田学園(三重)が広陵(広島)と2回戦を行う予定だったが、広陵の大会の出場辞退を受け、津田学園は“特例”として同日の第3試合後に甲子園練習を行った。同校の佐川竜朗監督が取材に応じた。
試合がなくなった津田学園のために大会本部が特別措置として設けた練習機会。ナインは元気よくグラウンドに飛び出し、キャッチボール、ノックなどで約60分間、汗を流した。練習の最後は部員で校歌を斉唱した。
佐川監督はまずは「高野連始め多くの方々にこの場を用意していただいて感謝しています」と感謝を伝えた。校歌については「2回目の校歌を歌わないと切り替えられないかなと。2分早めに切り上げて歌わせていただきました」
ベンチ外のメンバーも聖地で躍動した。「1回目の練習では20分だけだったのでレギュラー陣しかできなかったが、今回はみんな打たせられた。分刻みで練習プランを作ったが、どうしたら選手のみんなが笑顔になるかなと考えた。全員で全力野球と言うことを考えた時に、ベンチに入れなかった選手も打たせてあげようと思いました」と嬉しそうに語った。
津田学園と対戦が予定されていた広陵は、部員による暴力行為を受けて10日に出場辞退を申し入れ、大会本部に受理されていた。佐川監督は決定後に大会本部を通じてコメントしたが、この日は「もうその(広陵の)話をするのはやめようと。今回広陵さんについては一切話さないと決めました」と言及しなかった。
次戦は17日の第2試合で、春夏連覇を狙う横浜(神奈川)と対戦する。「横浜は高校生じゃないなというか、隙がないなと。間違いなく強いチーム。ただ強いチームが勝つというより、勝ったチームが強い」と撃破を誓い、「3つ目の校歌が歌えるように頑張りたい」と意気込みを語った。