ド軍勝利も露呈したパドレスとの“差” 剛腕の前に大谷沈黙…球場に流れた不穏な空気

パドレスが敗戦も…見せつけた好投手揃いのリリーフ陣
【MLB】ドジャース 3ー2 パドレス(日本時間16日・ロサンゼルス)
パドレスは15日(日本時間16日)、敵地でのドジャース戦に2-3で敗れた。接戦を落として同率首位に並ばれたものの、リリーフ陣の戦力はドジャースとの間で大きな差が見えた。残る2試合、そして来週の3連戦で再び主導権を握るチャンスは十分にある。
首位に立って迎えたドジャースとのカード初戦は、先発予定のキングが故障者リスト(IL)に入って急きょブルペンデーに。それでも先発した34歳のペラルタが打者5人を完璧に抑えた。2番手バスケスは3回に無死満塁のピンチを招いたが、大谷を二ゴロ、ベッツを中犠飛と決定打は許さず、2失点で耐えた。
6回からはエストラーダが登板。7回にはテオスカー・ヘルナンデスにソロを浴びたものの、その後は松井とピンチを凌ぎ、8回にはトレードで獲得した剛腕ミラーを劣勢ながら投入した。大谷を100.3マイル(約161.4キロ)の直球で空振り三振に仕留めるなど、相手打線を完璧に封じた。
試合後、パドレスのシルト監督は勝ちパターンの一角であるミラーの投入について「打線の調子も良かったので、そこで勝負をかけた」と説明。「メイソン(ミラー)が仕事を果たし、スアレスやアダムもフレッシュな状態だ。ミラーは明日も使えるはずだ」と、次戦への余裕も見せた。
試合に勝利したのはドジャースだが、救援陣が不安だ。先発カーショーは6回1失点の好投を見せ、続くカスパリアスも1回を無失点に抑えた。しかし、前回12日(同13日)のエンゼルス戦で3四球を与えたベシアがピリッとしない。8回に3つの四死球で満塁となると、たまらずドジャースベンチはトライネンを投入。マチャドが打ち損じて1球で抑えたが、9回にはディアスとドライヤーの2人を起用することになった。
試合後にロバーツ監督は「ブレイク(トライネン)を回跨ぎでは使わなかった。特に最近の登板状況を考えると、我々としてはその方針を貫いた」とコメント。スコット、イエーツらが故障離脱し、好投を見せていたベシアも不安定な状況。13連戦初戦であるものの、終盤に多くのリリーフをつぎ込んでしまう形となった。
ドジャースが初戦を制したとはいえ、救援陣の層の薄さは隠し切れなかった。対照的にパドレスは、急きょのブルペンデーでも多彩な投手を継ぎ込み、終盤は新戦力のミラーを筆頭に相手主軸を封じ込めた。同率首位に並んだ2チームが、ここからどのような結末をたどるのか、熾烈な争いから目が離せない。
(Full-Count編集部)