3か月ぶり1軍復帰に「いろいろな重圧ある」 DeNA山崎康晃が吐露「苦しい時間過ごした」

DeNA・山崎康晃【写真:中戸川知世】
DeNA・山崎康晃【写真:中戸川知世】

開幕から13試合で防御率4.09と苦しみ5月29日に抹消

■巨人 4ー1 DeNA(23日・東京ドーム)

 DeNAの山崎康晃投手が23日、約3か月ぶりに1軍舞台に帰ってきた。開幕から13試合で防御率4.09と苦しみ、5月29日に出場選手登録抹消。そこから始まった2軍生活は、3か月弱にも及んだ。帰ってきた右腕は、「精神的にも本当に苦しい時間を過ごしたので、そこを乗り越えて気持ちの部分でも強くなれたなと思います。いろいろなプレッシャーがあるので、自分のできることを最大限にやっていきたいと思います」と噛みしめるように話した。

 若手に混じってがむしゃらに汗を流した。チームの緊急事態に、先発としてマウンドに上がったこともあった。プロ11年目の32歳。生命線のストレートと代名詞のツーシームを武器にルーキーイヤーから232セーブを積み重ねてきたが「僕自身もどうしても今の野球、ツーサイドピッチが難しいことはわかってきている」と現実を受け止め、カーブなどを多く投じた試合もあった。

「年齢的にも下がっていくような思われ方をしますけど、まだまだ僕は成長できると思っていますし、もっともっと野球がうまくなりたい。そういう思いでずっとファームで3か月間過ごしてきました。上でまた強打者と肩を並べて勝負できることを待ちわびていましたし、やってきたことを存分にここで表現したいと思っています」

 2軍では23試合に登板して防御率こそ4.39だが、直近は7月31日から7試合連続無失点。「だんだん体がちゃんとコントロールできるようになってきた」と確かな手応えも掴んでいる。三浦大輔監督は、どんな場面でもいってもらう方針を山崎に話したと説明。背番号19も「個人としてはいろいろな思いがありますけど、今できることとしてはチームの力になること、精一杯そこで体現していきたいと思います」と応じた。

 自身が苦しむ近年、救援陣は活きのいい若手が多く育った。長年守ってきた最終回のマウンドも譲った。それでもチームのためにという思いは変わらない。「どの仕事でも水渡しでも、本当にブルペンでできることを自分が買って出たいと思っていますし、苦しいときこそ自分が前に出て、逆にそういう姿を見せていきたいなと思っています」と覚悟を示した。

 この日の出番はなかったが、チームは3連敗で2位・巨人とは3.5ゲーム差に開いた。ひりつくシーズン終盤戦。経験豊富な山崎は、「順位争いって味わったことのない緊張感がありますし、1点も渡せない状況でブルペンも緊張した雰囲気になる。俺がやってやるという気持ちでマウンドに立ちたいし、投げなくてもそういう存在感を周りに見せられるように、もう一回みんなで頑張っていきます」と日焼けした顔を引き締めた。

(町田利衣 / Rie Machida)

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