幼少期に取り組まないと手遅れ? 投球・打撃の出力向上へ…体の硬さを解消する“胸郭トレ”

塩多雅矢氏が推奨…胸郭の柔軟性を高める「アラウンドボディ」
打撃、守備、投球の基本動作に大きく影響するのが「胸郭の動き」だ。胸郭の柔軟性がなければ体を大きく使えず、出力を上げるのが難しくなってくる。約20校の中学・高校の野球部をサポートするトレーニングコーチの塩多雅矢さんが、幼少期から取り入れられる胸郭エクササイズを紹介している。
投球では肩や肘の故障防止にもつながり、打撃では回転力やパワーを生む源となる胸郭の柔軟性。小学生は特に胸郭の硬さが原因で投球フォームが崩れたり、バットを振り切れなかったりする傾向があるという。
塩多さんが勧めるトレーニングは、胸郭と胴体の柔軟性を高めていく「アラウンドボディ」だ。肩幅くらいに足を広げ、両手を前に伸ばし体の前で組む。手の高さを変えないまま、上体を反らしながら回転させ、体の周りを1周させる。1周したら今度は反対周りで、同じ動きを行う。
ポイントは手の高さをキープすること。「膝が曲がったり、お尻の位置が変わったりするのは構いませんが、手の高さを変えずに1周すること。そこに一番こだわってください」と強調する。これにより、胸周りの筋肉や靱帯が効果的に伸びて柔軟性が高まっていく。
回数は左右5回ずつ、5往復ほどが目安で継続することが大切。毎日続けることで、投球動作でのフォロースルーがスムーズになり、打撃では体の回転がよくなって飛距離アップにつながっていく。小学生の段階から体の柔軟性を高めておくことは、将来の野球人生の可能性を広げる重要な土台となるだろう。
(First-Pitch編集部)
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