打率0割台の“韓国の至宝”…PO出場も「望ましい状況ではない」 それでもド軍が評価する理由

ドジャースのキム・ヘソン【写真:ロイター】
ドジャースのキム・ヘソン【写真:ロイター】

1年目のレギュラーシーズンを終えようとしているド軍のキム

 ドジャースに今季から加入したキム・ヘソン内野手のレギュラーシーズン1年目が、まもなく終わろうとしている。5月にはメジャー昇格を果たして打率3割をマークも、左肩の負傷もあって離脱。復帰後も状態は上がらず、ベンチを温める日々が続いている。それでもドジャースは、今後の活躍へ26歳の才能に魅力を感じている。

 地元紙「オレンジカウンティ・レジスター」では、キムの今季を振り返りつつ、ブランドン・ゴームズGMの評価を伝えた。キムはオフにポスティングシステムで3年1250万ドル(約18億1800万円)でドジャースに入団。打撃を課題として開幕はマイナーで過ごしたが、トミー・エドマン内野手の故障もあって5月3日(同4日)にメジャー昇格を果たした。代走からアピールすると、バットでも打率3割超えの好成績をマーク。エドマンが復帰しても降格することはなかった。

 その後も下位打線で大谷に繋ぐ存在として奮闘。しかし、左肩を負傷して離脱。9月に復帰を果たすも、その後は打率わずか.071(14打数1安打)で、スタメン出場は8日(同9日)のロッキーズ戦が最後となっている。

 記事の中でロバーツ監督は「ヘソンに関しては、彼の守備が大好きなんだ」「彼にとってメジャーリーグ1年目だけど、素晴らしい仕事をしていると思う」と評価する一方で、打撃については「ストライクゾーン外のボールを追いかけすぎていて、十分にコンタクトができてない。ボール球を追うことが多く、コンタクトが少ないのは、ポストシーズンでは望ましい状況ではないと思う」と話しているという。

 負けられない試合が続く中で、現状はエドマンを差し置いて出場するのは難しい状況。指揮官は「彼は(いずれ)とても良い選手になると思う。今年も我々を大いに助けてくれた。ただ、メジャーリーグの打者として、もっと成長する必要があると思う。四球も少ない。なぜならボール球を追いかけることが多いからだ」と来季以降への期待と、課題を指摘している。

 フロントはどう見ているのか。ゴームズGMは、選手の各能力を最高80、最低20として評価する「20-80スケール」で、キムについては「素晴らしいアスリートであり、人間性は80、ワークエシック(勤勉さ)も80だ」と称賛。「必要な調整を続けて成功する打者になると我々は信じている」と語っているという。

 キム自身は「選手として、チームが望むことなら何でもやるつもりだ」「僕の意見は重要ではない。ただ、チームが求めることは何でもやる準備ができている」とコメント。チームはキムを獲得し、昨年の遊撃レギュラーであったギャビン・ラックス内野手を放出。ゴームズGMはラックスのトレードを後悔しておらず、同紙は「ドジャースは再びそのトレードを選ぶだろう」と伝えている。今後のドジャースを支える存在になるため、キムにとっては学びの1年となっている。

(Full-Count編集部)

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