大谷好物は「本当にうまい」 PS初の二刀流前夜から話題一色、敵地に流れた“狂奏曲”

記者会見に登場したドジャース・大谷翔平【写真:荒川祐史】
記者会見に登場したドジャース・大谷翔平【写真:荒川祐史】

「オオタニの印象は?」 対戦のなかったリアルミュートらにも米記者が質問

 オオタニ、オオタニ、オオタニ……。地区シリーズ開幕を翌日に控えた3日(日本時間4日)。フィリーズの本拠地シチズンズバンクパークは、ドジャース・大谷翔平投手の名前が飛び交った。記者会見したフィリーズのロブ・トムソン監督は「本当に厄介な相手になる」と警戒。9月に投手・大谷と対戦のなかったJT・リアルミュートやアレク・ボームにも「オオタニの印象は?」と米記者から聞かれるほどだった。

 大谷の記者会見は18時のドジャース練習開始前、16時30分頃から行われた。50脚ほど用意された椅子はほぼ埋まり、会見場には70人ほどが集結。「今年は二刀流。マウンドに上がる気持ちは」「中継ぎでも準備するか?」。主役へは矢継ぎ早に質問がぶつけられた。

 大谷が報道陣の笑いをとったのは「フィラデルフィア、ファンの印象は?」と聞かれた時だった。「野球に対しては熱量は高いですし、球場での盛り上がりは他の球場に比べて素晴らしい熱量があるなとは感じますね。あとはチーズステーキがすごく美味しいクラブハウスだなと毎回思っています」。大谷から出てきた“チーズステーキ発言”。その後のメディア間の話題が、チーズステーキ一色になったのは言うまでも無い。

 フィラデルフィアの名物として知られるチーズステーキは、薄切りの牛肉にタマネギやチーズが混ざったサンドウィッチ。大谷が好物だと言った「クラブハウスのチーズステーキ」は、クラブハウスのシェフが作ってくれる一品。大谷と仲の良いストレングス&コンディショニング担当のトラヴィス・スミス氏は「ベスト・チーズステーキ・オブ・ザ・ワールド。本当にうまい。外のお店で食べるよりうまいんだ」と大絶賛。ちなみに、大谷のリハビリパートナーを務めたヘッドトレーナーのトーマス・アルバート氏もチーズステーキの大ファン。ダウンタウンにある「Taste Cheesesteak Bar」が行きつけで、この日の練習前に早速食べに行ってきたという。

 何はともあれ4日(同5日)はポストシーズン初の二刀流。日頃は全米を駆け回る「USAトゥデイ」紙のボブ・ナイチンゲール記者やスポーツ局「ESPN」のジェフ・パッサン記者ら米名物記者も前日から取材に来ていた。

「もちろん緊張することもあるかとは思いますけど、シーズンこれまで勝ってきて、明日またプレーできる喜びを感じてますし。健康な状態で明日またプレーできる状態を迎えられれば、自分にとって幸せなことだなと思います」

 キャッチボール後にはマウンド上でシャドーピッチングを行ったが、グラウンドにいた米記者らが一斉に携帯カメラを構えた。事実上のメジャー最強決定戦と見られているフィリーズ-ドジャース戦。とてつもない注目を浴びる中、いよいよ二刀流・大谷がポストシーズンデビューする。

(小谷真弥 / Masaya Kotani)

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