東大が慶大を破り356日ぶり白星 8回からエース渡辺向輝が登板…杉浦主将はスタンドで涙

慶大に勝利した東大ナイン【写真:小林靖】
慶大に勝利した東大ナイン【写真:小林靖】

先発の松本慎之介が6回途中2失点の好投、5日の慶大戦に勝てば勝ち点

 東京六大学野球秋季リーグで4日、東大が慶大1回戦に6-3で先勝した。昨秋に2勝(慶大に1勝、法大に1勝)して以来、2季ぶりの白星(今春は10戦全敗)。最後は4番手で登板した渡辺向輝投手(4年)が締めくくった。

 東大の先発は松本慎之介投手(2年)。国学院久我山高3年時の2022年、春の選抜大会に背番号10を付けて出場し、ベスト4入りに貢献した左腕だ。一浪を経て入学したが、東大野球部でこれだけの実績を持つ選手がプレーするのは珍しい。この日は初回、2死三塁からボテボテの当たりが適時内野安打となり先制点を許したが、緩急をつけた投球で立て直し、5回1/3を4安打5奪三振2失点と好投した。

 打線は4回、1死満塁のチャンスをつくると、青貝尚柾内野手(4年)が押し出し死球を得て同点。続く7番・明石健捕手(3年)が右翼手の頭上を越す満塁走者一掃の勝ち越し3点三塁打。さらに8番・松本慎の一塁ゴロの間にもう1点追加し、5-1とリードした。

 5回の守備では、1死一塁となったところで、松本慎から2番手の佐伯豪栄投手(3年)にスイッチ。佐伯は二塁打と四球で満塁とされ、さらに押し出し四球で1点を失ったが、ここで登場した3番手の江口直希投手(3年)が後続を断った。

 3点リードで迎えた8回には元ロッテ・渡辺俊介氏を父に持ち、自身もプロ志望届を提出済みのサブマリン・渡辺向輝が登板。8回を無失点で切り抜けると、9回は本塁打を打たれるも1点に抑えて勝利を手繰り寄せた。

 スタンドで試合を見守ったキャプテンの杉浦海大捕手は、勝利の瞬間に涙を見せた。昨秋10月13日の法大戦に勝利して以来、356日ぶりの白星。5日の慶大戦に勝てば、日本ハム、ヤクルトで活躍した元エース左腕・宮台康平氏を擁した2017年秋以来の勝ち点が手に入ることとなる。

(Full-Count編集部)

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