大谷翔平、打率.056の大ブレーキも…漂わせた安堵感の意味 美酒は「一生懸命やっただけ」

シャンパンファイト中に取材を受けるドジャース・大谷翔平【写真:小谷真弥】
シャンパンファイト中に取材を受けるドジャース・大谷翔平【写真:小谷真弥】

リーグ優勝決定シリーズでは再び二刀流で先陣を切ることが濃厚「明日から集中したい」

【MLB】ドジャース 2ー1 フィリーズ(日本時間10日・ロサンゼルス)

 ホッとした表情だった。ドジャース・大谷翔平投手はシャンパンファイト中に取材対応。どデカいゴーグルを外した右腕に安堵感が漂った。

「何回やってもいいですし、また次のラウンドでもできるように集中したいなと思います。今日は一生懸命やった分だけ喜んで。あとは切り替えて明日から集中したいなと思います」

 4日(同5日)の第1戦ではポストシーズン初の二刀流。6回9奪三振3安打3失点と好投して初勝利を挙げた。だが、バットが精彩を欠いた。サンチェス、ルザルドらサウスポーに封じられ、地区シリーズは18打数1安打の打率.056、1打点。0得点、出塁率.150と1番打者として仕事をさせてもらえなかった。

「左打者にとってはなかなか。フレディ(フリーマン)もそうですけど、思い通りにいかない打席というか。相手の失投も少なかったですし。ポストシーズンらしい素晴らしいピッチングで両者ともにそういう試合が多かったのかなと思います」

 昨季は打者一本。今季は投打の二刀流で今世紀初の世界一連覇を目指している。体力の消耗が激しい二刀流だが、試合前の準備は昨季から全く変えていないという。アーロン・ベイツ打撃コーチは舞台裏を明かす。

「ショウヘイは準備段階から非常に几帳面なタイプだ。投げる時も打撃だけの時も準備は全く同じ。ルーティンは去年から一切変えていない。昨季から復帰した時に何も変える必要がないようにしてきたのでしょう」。確固たる自信があるからこそだろう。

 ブルワーズ、カブスの勝者と対戦するリーグ優勝決定シリーズは13日(日本時間14日)に開幕する。大谷は地区シリーズに続いて二刀流で先陣を切ることが濃厚だ。

「必ずしもきれいに勝てる試合ばかりでないと思いますし。今日みたいな勝ちが続けば、またその先が見えてくるのかなと思います」

 エンゼルス時代のように孤軍奮闘しなくてもドジャースは勝てる。地区シリーズでフル回転した後輩、佐々木朗希にも「本当に素晴らしかった。見ていて頼もしい」と刺激を得た。次なる真剣勝負は4日後。2度目の世界一へ力を注いでいく。

(小谷真弥 / Masaya Kotani)

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