米記者が主張する大谷翔平の特異性「驚くべき点」 1人だけ別次元…他選手が跳ね返される壁

“ジャックタニ”カグリオーンも野手でMLBデビュー
ドジャース・大谷翔平投手は今年6月に投手として復帰を果たし、レギュラーシーズンでは14試合に先発し、1勝1敗、防御率2.87をマークした。打者としても自己新の55本塁打。今季もMVP最有力候補と目されている。リーグ優勝決定シリーズ第4戦では投打の活躍でシリーズMVPを受賞したが、米記者は同時に“ある事実”に直面したようだ。
大谷は約2年ぶりに投打二刀流が復活。地区シリーズ第1戦では自身初のポストシーズン登板を果たし、6回3安打3失点9奪三振で勝利投手になった。それ以来のマウンドとなった17日(日本時間18日)のブルワーズとのリーグ優勝決定シリーズ第4戦は、初回先頭を四球で出すもその直後に先頭打者弾を叩き込んだ。
4回の第3打席には場外弾を叩き込み、6回までゼロを並べた。7回は四球と安打でピンチを作って降板したものの、場内はスタンディングオベーションで称えた。その裏の第4打席では左中間に一発。史上11人目のポストシーズン1試合3本塁打の快挙を成し遂げた。「史上最高のゲーム」「史上最高のパフォーマンス」との声が、ドジャースナインや米メディアからも巻き起こった圧倒的な投打の活躍だった。
一方で米メディア「CBSスポーツ」のSNS担当でポッドキャストの司会も務めるダニー・ビエッティ記者は「ショウヘイ・オオタニの最も驚くべき点のひとつは、彼がもうメジャー8年目なのに、いまだに二刀流に挑戦する他の選手が現れていないということだ」と、次なる二刀流が生まれていないことを指摘した。
大谷の活躍もあって、米球界でも二刀流選手の育成の機運が高まった。ジャイアンツは2022年ドラフトでレジー・クロフォード、2023年はブレイス・エルリッジを1巡目指名。ロイヤルズも昨年のドラフト全体6位で“ジャックタニ”の愛称を持つジャック・カグリオーンを指名した。しかし、クロフォードは投手、エルドリッジは野手に専念。カグリオーンも現状は野手でプレーしている。
ビエッティ記者は「これまで、メジャーの舞台で本気で二刀流を試みた選手は一人もいない」と大谷の特異性を指摘した上で、「しかもオオタニは、投手としても打者としても、“殿堂入りレベル”のプレーをしている」と投打の完成度にも脱帽した。
(Full-Count編集部)