大谷翔平が振り返る敵地でのWS…ブーイングは「聞こえていた」 語った14分間

会見を行ったドジャース・大谷翔平【写真:荒川祐史】
会見を行ったドジャース・大谷翔平【写真:荒川祐史】

本拠地で迎えるWS3戦目を前に大谷が記者会見

 ドジャースの大谷翔平投手は26日(日本時間27日)、本拠地に場所を移して行われるブルージェイズとのワールドシリーズに向けて記者会見を行った。1勝1敗のタイで迎える本拠地での3連戦。約14分間の会見で大谷が語った意気込みは以下の通り。

――(第2戦の)山本由伸の完投勝利に関して。
「由伸の登板に関しては本当に素晴らしかったと思いますし、素晴らしい対戦相手にあれだけのピッチングをしてくれたのは、チームメートとして誇らしいなと思っています。やっぱり素晴らしい打線を相手に投げる時は、自分のパフォーマンスをしっかり出さないと抑えられないかなというのが大前提にあると思うので。相手の準備をしながら、自分のコンディションを大事にしたいと思います」

――ポストシーズンで投げるスプリットが話題になっているが、なぜ多く投げているか。
「その球種だけが有効かと言われたら分からないですけど、他の球との兼ね合いが一番大事じゃないかと思うので。あとは投げるスポットもそうですし、その球だけが特に有効ではないのかなと個人的には思っています」

――ロバーツ監督が打席内容について話していますがそれに対しての思いは。
「状態は少しずつ上がってきているかなとは思うので、毎回毎回いい打席を目指していますけど、相手も素晴らしい投手ばかりですし、そういうわけにはいかないと思うので。事前の準備と打席に入る前の心構えを大事にしながら、1打席1打席を大事にしたいと思っています」

――トロントで浴びた大歓声(ブーイング)についてどう思うか。
「素晴らしかったと思いますね。僕の妻がすごく大好きなチャントなのでイジられましたけど、個人的には良かったなと思っています」

――(ポストシーズン中に)屋外でフリー打撃を行った目的は何か。
「一番は自分のスイングと実際に飛んでいる打球の質感というか、その打球の感覚によって自分が正しく構えているか、正しく振れているかが、中(室内)ではできないことかと思うので。あと、見え方とかそういうところも含めて確認したいと思いました」

――二刀流での活躍が野球少年のモチベーションになっている。
「もしそういう風にやりたい選手がいるのであれば、諦める必要はないと思いますし、どこまでもできるとは思うので、本人のやる気と努力次第でどこまでもいけるんじゃないかと個人的には思って応援しています」

――少年時代の大谷翔平に何かメッセージは。
「いまですか……。うーんと、どうですかね、もう少し勉強しなさいと言えばいいんじゃないかと(笑いながら)」

――子どもの頃に憧れていた選手は。
「野球はずっと見てきていたので、ただその頃はどんな試合も見ていたわけではなかったので。日本人がプレーしている試合が多かったですし、そういう意味では松井(秀喜)さんやイチローさんはよく見ていたので憧れみたいなものは持っていたかなと思います」

日本記者の質問…敵地大合唱へのコメントで会場は爆笑

――(スプリットに関して)相手が振りたくなるところに投げるコマンドの部分の質が上がったと思うが意識していることは。
「単純にリハビリのプロセスの中で優先順位が一番遅いというか。ピッチングの中で大事な球種ではありますが、リハビリの中では最後の最後に調整する球ではあるので、間に合って調整できたのは良かったですし、そういう意味では最初のほうに投げていたスプリットは、調整段階の精度が高くないものであったのかなと思います」

――投げ方など含めて、手術前と違い“別の投手”が投げているように感じるが、自身の中でそういう感覚はあるか。
「ワインドアップを含めて変えている点はありますけど、一番は不安なくしっかり投げられているというのが一番の違いかなと。2022年、2023年も投げましたけど、思い通りにいかない違和感を持ちながら投げている時期もあった。(今季は)これまでそういうことはなく、自分のやりたいように体がついてきているなと思っています」

――(フリー打撃に関して)短期決戦に入り、そういう作業が必要になった理由は。
「休みが多かったというのもありますし、シーズン中は全体のボリュームを考えないといけないので。1日のスイング量自体も管理しないといけないので、外で打つと自分が思ったよりも負荷が高くなってしまいがちなので、そういうところはレギュラーシーズンとは違うかなと思います」

――第1戦、第2戦とブルージェイズ打線を見て感じたことは。
「大前提として自分がしっかりとしたパフォーマンスというか、持っているもののなかで高いパフォーマンスを出せる状況をつくるのが最優先だと思います。そのなかで、分析したものをもとに対策していければいいのかなと思っています」

――1勝1敗で本拠地に帰ってきた。
「もう終わったことは切り替えて、3戦先取のホーム開幕だと思って臨めばいいのかなと思います」

――ワールドシリーズでの二刀流について。
「去年は肩の怪我もあって、シリーズに全力で集中できる状況ではなかったので、そこは大きく違うかなと。右肘を含めて健康体でプレーできることに感謝したいですし、ここまで残ってワールドシリーズを戦えていることに感謝したいと思っています」

――重圧のかかる試合が続くなか、どうリラックスしているか。
「家に帰ったらリラックスしてますし、家庭内ではトロントで言われたチャントは言われないように努めたいと思っています(会場笑い)」

――ブーイングは打席で聞こえていたか、それともあとから教えてもらったか。
「もちろん(打席で)聞こえていました。基本的には聞こえていましたが集中はしているので、それが気になるとかはなかったです」

――メジャーでは難しいとされる完投勝利をあげた山本由伸について。
「レギュラーシーズンで1試合完投するのも難しいですし、ポストシーズンでは相手のレベルも高くなるしプレッシャーもかかるなかで、2試合連続でやってくれるのは、なかなかできることではないので本当に頼もしいなと。オフェンスからしたら頼もしく、早く援護してあげたいなという気持ちになった。本当に素晴らしいピッチングだったと思います」

(Full-Count編集部)

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