大谷翔平に実況席も我を忘れる大混乱 「一生に一度きり」中立の全米中継で沈黙と絶叫

全米中継でも我を忘れてドジャース寄りに
【MLB】ドジャース 6ー5 Bジェイズ(日本時間28日・ロサンゼルス)
ドジャースの大谷翔平投手は27日(日本時間28日)、本拠地で行われたブルージェイズとのワールドシリーズ第3戦に「1番・指名打者」でスタメン出場し、7回の第4打席にこの日2発目となるワールドシリーズ3号を放った。終盤での貴重な同点弾に全米放送の実況席は大興奮となった。
1点を追う7回1死、初球の甘く入ったフォーシームを逃さず捉えると、打球は左中間スタンドへ。打球速度107.8マイル(約173.5キロ)、飛距離401フィート(約122.2メートル)、角度26度の一発に、大観衆の声援を浴びながら右腕を突き上げダイヤモンドを一周した。これで1試合4長打となり、1906年第5戦のフランク・イズベル以来、史上2人目となるワールドシリーズ記録となった。
米スポーツ局「FOXスポーツ」実況のジョー・デービス氏は「OHHH!!! 速球がセンター方向に!!! これで……同点だ!!! SHOHEEEIII!!!」と、普段は地元放送局「スポーツネット・ロサンゼルス」の実況を務めるが、この日は全米放送という中立な立場を忘れて大絶叫。34秒の沈黙を経て、ようやく少し落ち着いたのか「一生に一度きり。24時間後に先発するショウヘイ・オオタニが第3戦でこの試合2本目、そして同点弾を打ちました。この日2本目の本塁打を打ち、フランク・イサベルが持つワールドシリーズ1試合4長打の最多記録に並びました」と伝えた。
米野球殿堂入りの解説者ジョン・スモルツ氏も「アンビリバボー。口酸っぱく制球、制球、制球と言ってきました。あそこ(のコース)に失投してはいけないのです。改めて思い知らされたと思います。ど真ん中の速球を“引っ張った”のです。惑星最高の選手は本拠地での試合前、少し苦しんでいたかもしれませんが……」と甘く入った初球を逃さなかった様子を解説した。
それでも実況席の興奮は収まらないようで、本塁打のリプレー映像でもスモルツ氏は「こういう失敗は犯してはいけません。投手は(失投を)してしまうものですが、この男にしてしまったら……あとはご覧の通りです」と解説。デービス氏は「デーブ・ロバーツが待望していたスイングです。なので大喜びでしょう。(球を)引き付けて5回に二塁打、そして逆方向7回文句なしの本塁打を放ちました」と絶賛。しばらくして「ショウヘイ・オオタニは慣れていないことをしなくてもいいのです。ショウヘイ・オオタニが正しいことをすれば、右のプルヒッターのような打球を飛ばすのです」と続けた。
(Full-Count編集部)