父は巨人OB、17歳が感じた“歓喜と挫折” 神宮で衝撃弾も…露呈した「未熟な部分」

花巻東は九州国際大付に敗れ、決勝進出ならず
チームの主将、そして4番としても悔しい敗戦となった。第56回明治神宮野球大会は17日、高校生の部の準決勝が行われ、花巻東(東北)は九州国際大付(九州)に7-8で敗れた。プロ注目スラッガー・古城大翔内野手(2年)は「4番・三塁」で先発出場したが、4打数0安打1三振でバットは鳴りをひそめた。「未熟な部分が全面的に出てしまった。実力不足でした」と、古城は唇を噛んだ。
神宮デビュー戦は衝撃だった。初戦・崇徳(中国)戦の6回、直球を木製バットでフルスイングすると、打球はフェンスを越えて左中間席へ。豪快なソロ本塁打を放ち、神宮をどよめかせた。
巨人OBの父・古城茂幸氏も見守るなか、満を持して挑んだ準決勝。初回、1死一、二塁のチャンスで打席に向かうが、結果は三直。第2打席でも2死満塁だったが、三ゴロに倒れ結果を残すことができなかった。
さらに6回、三塁守備の場面では悪送球で失点を許すなど、多くの課題を残した。「チームに迷惑をかけてしまった。打撃でも守備でも波があると、トーナメントで使い物にならない選手になってしまう。打率を残して、堅実に守れる選手になっていきたい」と、声を絞り出した。
冬は自己研鑽に時間を費やす。「冬はチーム全体で何かをやるというよりかは個人と向き合う時期。この負けをきっかけに自分に負けないでどう取り組めたかが、来年の春の結果につながってくると思うので、弱い自分に負けないように頑張っていきたい」。秋の神宮で経験した歓喜と挫折を無駄にはしない。
(神吉孝昌 / Takamasa Kanki)