野球留学へ「どんどん行ったらいい」 強豪監督が伝えたい…“お金で買えない”意味と価値

関メディ・井戸総監督が語る野球留学の価値…芽生える「感謝」と「自立心」
中学卒業と同時に生まれ育った故郷を離れ、寮生活を送る――。高校年代で“野球留学”することによってどんな効果が生まれるのだろうか。兵庫県にある中学硬式野球の強豪「関メディベースボール学院」の井戸伸年総監督は「いろいろな考え方があると思いますが、どんどん行ったらいいと思います」と背中を押す。野球の技術向上だけでなく、人間的な成長も促す選択肢として考えている。
これまで数多くの選手を県外の高校に送り出している井戸総監督は「自分の活躍できる場があれば、どこに行こうが全然問題ないです」と断言する。新たな環境に慣れず苦労する可能性はあるが、そうした状況を乗り越える経験に価値があるという。厳しい練習と日常生活の両立は自立心を養い、精神面の強さも育むと語る。
「寮生活を送ることによって、(実家に)帰ってきた時に両親、家族のありがたみがすごく分かると思います」。身の回りのことを自分でこなす経験は、将来の自立に向けた重要なステップとなる。野球だけでなく、生活面での自己管理能力も高まるのは利点になるだろう。
将来を見据えれば、いずれは自立することになる。多感な時期に寮生活を経験することも大きなメリットだという。「経験はお金で買えません。経験することで人は成長していきます」とも述べる。
規則正しい生活、栄養バランスの整った食事、仲間との切磋琢磨――。これらは野球のパフォーマンス向上に繋がっていく。技術の成長と共に、精神的にも大きく成長できる環境でもある。
過去に自チームから入っていない学校に進むことも選択肢の1つになるという。先輩もいない未知の環境に身を投じることは、自分を変えられるチャンスでもあるからだ。「高校デビューじゃないですけど、自分を知らない環境でやることで自信を持っていける子もいます」。自分のことを誰も知らない環境は、それまでの自分を変えるチャンスになる。新たな気持ちで野球に打ち込めるのも、“留学”のメリットと言えるだろう。
(First-Pitch編集部)
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