球速がなかなか上がらない…盲点は「背筋と腰」 小学生の“苦手”を武器にする柔軟ドリル

球速アップに直結する背筋と腰を伸ばす3つのストレッチとは(写真はイメージ)
球速アップに直結する背筋と腰を伸ばす3つのストレッチとは(写真はイメージ)

森友哉選手の専属トレーナー・久米健夫氏が推奨…“ブリッジのしなり”を作る3ドリル

 球速アップの秘訣は背筋と腰周りの柔軟性にあり――。多くの野球少年が悩む球速の伸び悩み。その原因の1つは、背筋、腰周りの柔軟性不足にあるかもしれない。オリックス・森友哉選手の専属トレーナーで野球塾「夢道場」代表の久米健夫さんは、「背筋のしなりを使えるようになると、投球で言えば球速アップにつながります」と指摘する。

 野球練習でよく行われるブリッジは、単に胸郭の動きを改善するだけではない。背筋のしなりを引き出し、投球パワーを高める効果がある。正しいフォームは「体を持ち上げた時に腰がしっかり入って、肘が伸びて、綺麗なアーチを作れたら合格」だ。しかし多くの子どもたちは、背筋や腰周りの柔軟性が足りず、美しいアーチを描けていない。

 そこで久米さんが提案するのが、ブリッジを美しく行うための3つのドリルだ。1つ目は「前屈・後屈」。肩幅に足を開いて立ち、前後に体を倒す動作を繰り返す。後屈時に「お尻をキュッと締める」ことがポイントだ。2つ目は「うつ伏せ膝回し」。うつ伏せになり、両膝を閉じたまま足を回す。「腰から動かす」ことを意識して行うと効果的だ。

 3つ目は「スコーピオン」というドリル。うつ伏せで両手を横に開き、サソリのように腰から捻って、右足を体の左側にタッチ、次は左足を体の右側にタッチする動作を繰り返す。これら3種目を数セット行うことで、背筋や腰周りの柔軟性が向上する。すべての動きで「呼吸を吐きながら力を抜く」ことが上達のコツだ。

「胸郭の柔軟性や胸周りの動きは注目されてますが、背筋や腰周りがノーマークにされていることが多い」と久米さんは指摘する。これらの部位が柔軟になると、自然と胸も開くようになる。少年野球選手が苦手とする「体の連動」を身につけるための第一歩として始めてみよう。胸郭だけでなく、背筋と腰周りの柔軟性を高めることが、球速アップへの近道となる。

(First-Pitch編集部)

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