第100回甲子園で成長した野手は? 逆転サヨナラ満塁弾、2人のU-18代表…
奈良間、矢野と1番打者も印象的な活躍
野手でも、全国の舞台ではあまり知られていなかったものの、甲子園で活躍して一躍脚光を浴びた選手たちがいる。フルカウント編集部では、光を放ちはじめたダイヤの原石を5人選出してみた。今回は、野手編だ。
〇奈良間大己(常葉大菊川)
静岡大会で打率.818という凄まじい数字を叩き出し、甲子園でも1回戦の益田東(島根)戦でバックスクリーン弾。2回戦の日南学園(宮崎)戦でも、先制点のきっかけとなる二塁打を放った。俊足を生かした遊撃手としての広い守備範囲、常葉大菊川の「ノーサイン野球」を支える足での揺さぶり、選球眼の良さなど、随所にセンスを光らせた。もともと逸材として知られてはいたが、全国の舞台でその片鱗を見せ、侍ジャパンU-18代表にも選ばれた。
〇矢野功一郎(済美)
昨夏の甲子園出場時からレギュラーではあるが、この夏、一気に名前が全国区となった。2回戦、星稜(石川)戦の劇的な逆転サヨナラ満塁弾が最大のハイライトだったが、1回戦の中央学院(西千葉)戦でも4打数4安打と活躍した。5試合で23打数9安打、打率.391、5打点と打ちまくり、エース山口とともに、チームを4強に導いた。
〇蛭間拓哉(浦和学院)
初戦の2回戦、仙台育英(宮城)戦で左中間へ叩き込んだ本塁打で強烈な印象を残した。1年生から浦和学院の中軸を打っており、外野手として高いポテンシャルを買われ、侍ジャパンU-18にも名を連ねた。バランスよく広角に打ち分けられる打撃が武器。プロに進むなら、ドラフト指名がかかるであろう素材だ。
〇斉藤大輝(横浜)
強豪・横浜の3番、主将として、1回戦の愛産大三河(東愛知)戦では左翼席へ本塁打。2回戦の花咲徳栄(北埼玉)戦でも、4回のビッグイニングには左犠飛、6回には8点目の適時二塁打。3回戦の金足農戦でも、吉田から3安打を放った。注目を集めた4番・万波は1回戦、2回戦と無安打。しかし、斉藤が打線の軸として機能し、万波の不振をカバーしてあまりある活躍を見せた。
〇石川瑞貴(大阪桐蔭)
3回戦までは11打数1安打と元気がなかったが、準々決勝の浦和学院戦で投手強襲の適時内野安打を放って覚醒。続く9回に左翼席へダメ押しの本塁打を打ち込み、準決勝の済美戦でも勝ち越しの中前2点適時打。そして決勝では、1回に金足農・吉田から初回に2点適時打を放って優勝を大きく引き寄せた。準々決勝以降は13打数4安打6打点の勝負強さ。藤原、根尾にマークが集中する中、石川の活躍は春夏連覇に向けて大きな力となった。
(Full-Count編集部)