世界初“日本プロ球団”がカンボジアに野球アカデミー 元ロッテ投手が育成システム監修

佐賀アジアドリームズの香月良仁監督【写真:球団提供】
佐賀アジアドリームズの香月良仁監督【写真:球団提供】

九州アジア独立リーグ「佐賀アジアドリームズ」香月良仁監督が監修

 佐賀県初のプロ野球チーム「佐賀アジアドリームズ」は、2026年1月16日に「ドリームズ野球アカデミーカンボジア校」を開校する。野球途上国であるアジア地域において、個人経営ではない日本のプロ野球チームが主導する野球アカデミーが誕生するのは、世界初の試みとなる。

 舞台となるのは、カンボジア中央部のコンポントム州にある私立学校。同校では体育の授業に野球を取り入れており、生徒たちは技術習得に加え、礼儀やルールの重要性を学んでいる。ドリームズはこの教育方針に共鳴し、アカデミー創設を提案。学校側がこれを受理したことで今回の開校が実現した。

 アカデミーの監修は、元ロッテ投手でドリームズ監督の香月良仁氏が務める。香月監督は、スポーツに触れる機会が少ないカンボジアをスタート地点とし、各国へアカデミーを展開する構想を掲げている。日本流の野球を通じてチームワークや倫理観を伝え、子どもたちがプロとして自立できる環境を構築することが狙いだ。

 開校に先立つ12月には、福原佑二CEOや香月監督、所属選手らが現地で野球教室を開催した。6歳から12歳の子どもたち約100人が参加し、相互交流を深めた。また、カンボジアのサラ国務長官もこの活動を強力に後押ししている。2025年シーズンから加入した同国代表選手の活躍を喜び、国内での支援を呼びかけている。

 佐賀アジアドリームズは、アジア各国の代表選手らを中心に構成されるプロ球団。九州アジアリーグに所属。2025年シーズンは計9か国の選手が集結し、共同生活を送りながらレベル向上に励む。2025年11月には西武と業務提携を締結するなど、アジアの野球振興と発展に向けた取り組みを加速させている。

(Full-Count編集部)

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