「そんなはずではなかった」を防ぐ高校選び 全国V3度の名将が明かす進路指導のポイント

「出口」まで見据えた高校選び…名将・竹脇賢二監督が語る進路指導
中学硬式の強豪「東海中央ボーイズ」を率い、全国制覇に3度導いている竹脇賢二監督は選手の技術向上だけでなく、進路のサポートにも心血を注いでいる。野球を長く続けてほしいという願いを前提に、各学年の部員が30人~40人ほどの大所帯ながら多い時には1人につき4~5回の面談を重ねる。25年以上の指導歴で選手約600人を送り出してきた経験を基に、将来を第一に考えた進路指導を徹底している。
竹脇監督が最も危惧するのは、入学後に選手が「そんなはずではなかった」と後悔すること。高校野球は継続すること自体が大変で、レギュラー争いや怪我といった困難も待ち受ける。実力至上主義の世界だからこそ、試合に出られない状況になっても、選手の将来を大切にする指導者へ預けたいと考えている。高校卒業後の進学や就職といった「出口」を見据えることが、選手を守ることにつながる。
サポートは、中学2年の秋から冬にかけて実施する進路説明会から始まる。高校進学の意味を保護者と選手に再確認させ、本人の希望を尊重しつつ、客観的な視点でアドバイスを送る。竹脇監督は「選手の人生がかかっている」という強い責任感を持ち、時には厳しい言葉も交えながら最適な道を探り出す。高校での甲子園出場やプロの世界を目指すといった高い意識に応えつつ、別の選択肢を提示するのが“竹脇流”だ。
情報収集においても、人任せにしない姿勢を求めている。現在はインターネットなどで多くの情報を得られるが、竹脇監督は「興味があるなら夏の大会を見に行ったり、練習を覗いたりしてほしい」と選手とその保護者に促す。自分の目で見て肌で感じることでしか得られない情報の重要性を強調。保護者や子どもが能動的に動くことが、納得できる進路選択への第一歩となる。
進路に100パーセントの正解はないが、選んだ道でうまくいかないケースが出ても、竹脇監督は可能な限り選手に寄り添い続ける。中学時代の教え子が次のステージでも輝けるように願っているからだ。「預かっていただく側にも、選手を大事にしてもらいたい」。こうした熱い思いが高い私立高進学率やスポーツ推薦の獲得、さらにはその後の活躍を支えている。
(First-Pitch編集部)
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