球速アップに不可欠な“下半身→胸→腕”の順番 最大外旋に導く「やり投げ」ドリル

球速アップに繋がる“深いしなり”を作れるドリルとは(写真はイメージ)
球速アップに繋がる“深いしなり”を作れるドリルとは(写真はイメージ)

トレーニングコーチの塩多雅矢さん伝授…投球のエネルギーロスを防ぐ胸の張り

 投球におけるパフォーマンス向上と怪我予防には、胸を張る動きが欠かせない。首都圏を中心に年間20校以上を指導するトレーニングコーチの塩多雅矢さんは、体幹の引き締めと腕振りを支える筋出力の重要性を説く。今回は投球動作で最も胸を張る「最大外旋」の局面を抽出し、理想的な体の使い方を養う「ジャベリンMER」ドリルを紹介している。

 投球時に腕のしなりが深くなるほど、肘や肩へのストレスは軽減され、ボールに伝わるエネルギーは増大する。塩多さんは「下(下半身)から順番に動いて、胸が動き、最後に腕が出てくる順番待ちの状態」が理想と説明する。うまく連動できず腕だけで投げようとすると、エネルギーロスが生じるだけでなく故障リスクも高まるため、胴体主導の動きを体に染み込ませる必要がある。

 ジャベリンは「やり投げ」、MERは「肩関節最大外旋位」の意。ドリルでは長さ1メートル弱の棒やバットを用意し、やり投げのような姿勢をとる。投球動作のステップを完了させた状態で、棒が地面と平行になるよう頭の高さにセットする。

 胸を真横(右投げなら三塁方向)に向け、利き腕の肘を90度に曲げたら、グラブ側の手で利き腕が前に出ないように、棒を軽く押さえる。この時、利き腕以外はなるべく前(捕手方向)を向くように意識。利き腕の肘と棒を近づけることで深い胸の張りが作られる。

 ポイントは腕の力で操作するのではなく、胴体の回転によって腕が遅れて出てくる感覚を掴むこと。このドリルを繰り返すことで深いしなりが生まれ、球速アップや怪我リスクが低いフォーム習得に繋がっていく。

 注意したいのは、腕だけで形を作ろうとして体全体の連動を忘れてしまうこと。体幹を強く引き締め、地面を押す力が腕に伝わる感覚を大切にしたい。最大外旋の形が深く取れるようになれば、リリースで爆発的な出力を発揮できるようになる。日々の練習に取り入れ、自分の体がどのような順番で動いているかを確認しながら取り組んでほしい。

(First-Pitch編集部)

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