打席前の「不安や欲望」をどう抑える? 元首位打者が実践…心と頭が整う“数秒の儀式”

打席に入る前に”心を整える”ルーティンとは(写真はイメージ)
打席に入る前に”心を整える”ルーティンとは(写真はイメージ)

元楽天・土谷鉄平氏が推奨する打席前の心の制御術

 試合の勝負どころや歓声の中、打席に向かう打者の頭の中は期待や不安で一杯になりやすい。現役時代にパ・リーグ首位打者に輝き、3度の打率3割を記録した土谷鉄平さんは、そんな高ぶる感情をコントロールする独自の術を持っていたという。東北楽天リトルシニアで少年野球指導にも携わった経験を持つ土谷さんが、ネクストバッターズサークルで行っていた「心の準備」について明かす。

 プロの舞台でも、打席に入る前は「この打席で打ちたいとか、色々と思いが巡って、頭の中がグワーッと(熱く)なります」と土谷さんは振り返る。過度な緊張や入れ込みすぎは、本来のバットコントロールを狂わせる原因になる。そこで重要なのが、冷静になれるルーティンを意識的に作ることだ。集中力が極限まで高まる直前に、あえて野球とは直接関係のない動作を挟むことで、精神的なバランスを保つ。

 具体的に土谷さんが行っていた“儀式”が、ネクストにある備品を整えること。「滑り止めスプレーだったり、おもりだったり、ロジンバッグだったり。それらをすべてピッチャーの方に向くように整理整頓してから、打席に向かうようにしてました」。道具の向きを揃えるという単純な作業を入れることで、プレッシャーから一瞬だけ意識を離す。これが、頭の中を落ち着かせるスイッチとなるわけだ。

 このルーティンの本質は、心や整理された状態で勝負の場へ向かうことにある。「汚いまま家を出るよりも、綺麗にして家を出たほうが気持ちいいですよね」と、土谷さんはその感覚を表現する。散らかったまま打席へ向かうのは、頭の中が雑然としているのと同様だ。整理整頓という誰にでもできる日常的な動作が、技術を発揮するためのメンタルの支えになる。

 少年野球においても、チャンスの場面でガチガチに緊張してしまう選手は少なくない。そんな時、ただ「落ち着け」と念じるよりも、足元の道具を丁寧に置き直すといった具体的な動作を取り入れてみてはどうだろうか。打席に入る前の数秒間、道具を整える余裕を持つことが、好打者への第一歩となるはずだ。

(First-Pitch編集部)

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