「谷間世代」で17年目の初出場、ドミニカ流指導の筒香兄…ボーイズ“春の日本一決定戦”開幕

中学の部・浦和ボーイズは創設17年目で初出場…飛躍を遂げた“谷間世代”
ボーイズリーグ春の全国一を決める「スターゼンカップ 第56回日本少年野球春季全国大会」の開会式が26日に東京・大田スタジアムで行われた。今回は出場する全66チーム(中学48、中学女子6、小学12チーム)から3チームを紹介する。
中学部は全国から48チームが出場する。浦和ボーイズは昨年11月23日のローリングスカップ決勝で春日部ボーイズを破り、創設17年目で初出場を決めた。
チームには毎年、多くの部員が入部する。3年生が36人、2年生が54人。この春には60人を超える1年生が入団した。大所帯ながら、全員が同じ練習をする。「自分で考える力を身につけ、人間力を磨いてほしい」と中山典彦監督は語る。
選手の成長を最優先に考える指導は、多岐にわたる。神経系が伸びるゴールデンエージの選手はラダーやリズムトレーニングを行い、12歳以降は循環器系など成長に応じたトレーニングを実施する。また、野球を始めた頃のワクワク感を失わせないように、30か条のハウスルールも存在する。
「選手を自立させるために叱ることもあるが、信頼関係が必要。叱られた後、笑顔でまた野球をやりたいと思わせて帰らせることを意識している」と中山監督。このチームは“谷間世代”と言われていたが、選手が大きく成長し全国大会出場を果たした。大舞台でも輝きを放てるか、注目だ。

小学の部・和歌山橋本ボーイズの理事長はDeNA筒香の兄
小学の部に出場する和歌山橋本ボーイズは2月21日の関西ブロック予選・代表決定戦で滋賀大津を11-4で破り、チーム創設3年目で初出場を決めた。チームの理事長を務めるのはDeNA・筒香嘉智内野手の実兄・裕史氏。指導理念は「自分で考えて決断する、行動する力」で、他人を思いやり共に生きていく姿が大切と説く。
裕史氏はかつて、海外の野球を学ぶためドミニカ共和国に3か間滞在。野球強豪国である一方、開発途上国でもある。恵まれない環境が子どもたちの生きる力を磨き、野球の感性も磨かれているのではと考えたという。こうした貴重な経験を基に、幼少期から様々なことに気付けるように選手を指導している。
主将の岩淵都宇(とう)は遊撃手だったが、現在は捕手としてチームをまとめる。ダイナミックなフォームから長打を連発する中村太飛(だいと)は足も速い中心選手。永井亮太郎は長身を生かした二投流。西川琉生は積極的な走塁が持ち味で、エースの鵜山颯太はストライク率が高く大崩れしない。初出場でどんな戦いを見せるか、注目される。

今年から新たな取り組みとして行われる中学女子の部には6チームが出場する。その1つが「東日本女子選抜チーム」だ。ボーイズリーグで女子選手の登録が承認されたのは2007年。2009年に第1回東西女子対抗戦が行われ、のちの東日本女子選抜チームも参加した。
以降も鶴岡記念大会などに選抜チームを派遣するなどし、通年のチーム作りがスタートしたのは2015年。翌年には第2回全国女子中学生硬式野球選手権大会に初参戦し、優勝を飾った。その後もヴィーナスリーグでの優勝と連覇、2024年には栃木さくらカップで優勝するなど着実に力をつけている。
鵜澤忠直代表や飯森豊監督が「笑顔でプレーし、何事にも挑戦して目の前の一球一球を大事に」と指導。「Smile&Challenge」をモットーに楽しい野球を心がけている。選手は東日本ブロックの15支部、北海道や東北からも集まっているため限られた時間を有効に使う必要があり、目の前の一球一球を大切にプレーすることが身につくようになった。“全員野球”で優勝を手繰り寄せられるか。
(First-Pitch編集部)
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