野球で耳にする「チームのため」は“言い訳” 選手の成長を阻む「自己犠牲」のリスク

ハム&燕でプレー…スポーツメンタルコーチの今浪隆博氏が語る“個人目標”の重要性
チームスポーツの野球で、勝利と個人成績のどちらを子どもたちには優先させるべきだろうか。日本ハム、ヤクルトでプレーし、現在はスポーツメンタルコーチとして活躍する今浪隆博氏は、個人の目標設定が重要と説く。チーム目標とは別に、個人が目指すべきものを明確にすることが成長に繋がるという。
多くの選手は、個人目標が「すっぽり抜けている」と今浪氏は指摘する。チーム目標が優先で、自分の目標を後回しにするためだ。しかし、個人的に目指すべきものがないと、どこまで頑張ればいいのか、何をしたらいいのかが曖昧になりがち。練習や試合に臨む過程で目的を見失うと、技術向上という観点からも「非常にもったいない」と語る。
今浪氏は、個人目標を優先させることを推奨する。掲げた個人目標に近づくことが、チームの勝利に直結すると強調。2006年の第1回WBCで侍ジャパンを優勝に導いた王貞治監督の、「“チームのために”なんていうやつは言い訳をするからね」という言葉が印象に残っているそうだ。個がそれぞれ力をつけ、好成績を残すことが結果的にチームの勝利に繋がっていく。
逆に、「チームのために自己犠牲をしている」と考えている選手は、個人成績が上がらない危険性があると述べる。自分の成績が悪かった時、「チームの勝利に貢献したから成績が低くなった」と言い訳した時点で、選手の成長は止まってしまう。自己犠牲の精神が、無意識のうちに技術向上の妨げになるという。
チーム目標があったとしても、まずは個人目標をしっかり設定することが大切になる。個人目標を達成し、自然とチームの勝利に貢献できている状態が「ベストだと思います」。この思考を身につければ、迷いなく練習に取り組むことが可能になり、技術向上に繋がっていくはずだ。
(First-Pitch編集部)
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