子どもを追い詰める「今日打てた?」 本音引き出す…答えを限定しない“会話術”

今浪隆博氏が伝授…子どもの本音を引き出す“答えを限定しない問いかけ”
少年野球の現場や家庭において、子どもとの会話が続かずに悩む指導者や保護者は少なくない。不用意な一言で、子どもが心を閉ざしてしまう場合もある。日本ハムやヤクルトでプレーし、現在はスポーツメンタルコーチとして活動する今浪隆博氏は、子どもの本音を引き出すには、まず大人が質問の仕方に注意を払うべきと指摘する。
野球の試合を終えて帰宅した子どもに「今日打てた?」と聞く保護者は多いだろう。今浪氏は「『今日打てた?』ってことは、打ってほしかったんだと思う」と分析。この問いかけには大人の期待が含まれており、回答の選択肢は「打てた」か「打てなかった」の2つに限定される。これでは、子どもが本当に伝えたいことを話す機会を奪ってしまう。
子どもが自由に話せる環境を作るには、“限定しない問いかけ”が有効になる。今浪氏は「『今日打てた?』って聞くよりも、『今日の試合どうだった?』って聞いてあげたほうが、お子さんは自由に話したいことを話せる可能性が高い」と語る。質問の“入り口”を変えることで会話に多様な広がりが生まれ、親子の信頼関係も深まっていく。
「良いことって子どもは話したい。良くなかったことって話したくないんですよね」と、今浪氏は子どもの心理を代弁する。活躍した時は積極的に話すが、失敗した時は口を閉ざしがちになる。その「良くなかったこと」を大人が適切に拾い上げ、精神的なケアをするためにも、選択肢を限定しない“オープンな質問”が重要になる。
子どもとのコミュニケーションで心掛けたいのは、知りたいことを聞き出すのではなく、子どもが安心して本音を話せる環境を作ること。“回答”を性急に求めず、まずは「どうだった?」と大きく構える。そのゆとりが、子どもの心の成長を支えていく。
(First-Pitch編集部)
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