成長見越した「大きめのスパイク購入」がNGのワケ 子どもの足元に表れる“前兆”

中学・高校で指導する塩多雅矢氏が説く足元の重要性
「成長してすぐ履けなくなるから」と、少し大きめのスパイクやシューズを子どもに買い与えてはいないだろうか。中学や高校の20チーム以上で技術指導を行う塩多雅矢さんは、すばしっこい動きを獲得するための土台として、足元のシューズ選びを最優先事項に挙げる。ジャストフィットのものを選ぶことは、プレーのキレを高めるだけでなく、子どもの成長を見守る上でも大きなメリットがあるという。
グラウンドで素早く動くためには、スパイクのサイズが合っていることが大前提となる。サイズが合っていないと「靴の中で足が遊んでしまい、動きたいタイミングと実際に動けるタイミングがズレてしまう」のが一番の厄介な点だ。ゆとりがある方が楽だと感じる選手もいるが、その隙間が反応を遅らせ、本来持っているパフォーマンスを阻害する原因になってしまう。
さらに、ジャストサイズを選ぶことは、子どもの足のサイズの変化に早く気づき、怪我の予防にも直結する。足が急速に大きくなる時期は、身長がグンと伸びる前兆である場合が多い。塩多さんは「足のサイズが速いペースで大きくなってきたら、練習量を落としたり、子どもの身体を守る時期に入っていかないといけない」と語る。ぴったりの靴を履くことで、子ども自身が「足がきつくなってきた」と変化に敏感になれる。適切なサイズ選びは、単なる技術向上だけでなく、成長痛を防ぎ選手生命を守るための大切な指標となるのだ。
自分に合ったサイズかを見極めるには、靴から中敷きを抜いて、かかとを合わせて立ってみるといい。中敷きの上に爪先がほぼぴったり収まり、幅もはみ出さずに乗れているかを確認する。幅が広い選手の場合は「メーカーで幅が決まっているわけではない」ため、店員に相談して同じサイズでもワイド設計のモデルがあるかを確認し、足の形に馴染むものを選ぶことが重要となる。
親としては成長を見越して大きめを買いたくなるものだが、塩多さんは「ジャストフィットのサイズをどれだけ選べるかは、優先したほうがいい課題」だと指摘する。高価な買い物ではあるが、子どものパフォーマンスを引き出すための投資と捉えてほしい。
(First-Pitch編集部)
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