指導者と親の「適切な距離感」とは? 選手の評価を守る…元中日Jr.監督の“選択”

中日ジュニアで監督を務めた湊川誠隆氏【写真:球団提供】
中日ジュニアで監督を務めた湊川誠隆氏【写真:球団提供】

中日Jr.を日本一に2度導いた湊川誠隆氏が語る…保護者との適切な関係性

 少年野球において、保護者との関係性に悩む指導者は多い。元中日選手で、ドラゴンズジュニアの監督として「NPBジュニアトーナメント」を2度制した湊川誠隆氏は、保護者と適切な関係を築くための明確な信念を持ち、指導に当たった。

 指導者も一人の人間である以上、保護者に対する感情が少なからず生まれることがある。しかし、大人の事情が選手に影響することは絶対に避けなければならない。湊川氏は監督時代、保護者と一切話さない方針をとっていた。保護者を遠ざけるためではなく、グラウンド内での選手のパフォーマンスだけを純粋に評価するためだった。

 周囲から変な感情で見られないよう、徹底してフェアな環境を整えた。「こっちが受ける印象とかが子どもたちに反映されるのは一番ダメなことなんで」と語るように、保護者の印象で評価が異ならないようにするための防衛策でもあった。チームに預けた以上は方針を信じ、子どもたちが頑張る姿を温かく見守ってほしいというのが、保護者に対する切実な願いだ。

 保護者が過剰に干渉しない環境は、選手の自主性を育むことにも繋がる。試合中にファウルボールが飛んだ際、取りに行くのは保護者ではなく選手自身だ。バット引きやブルペンでの捕手役なども、指導者に言われる前に行動することが求められる。自発的に動く経験を積むだけでも、選手にとって大きなプラスとなる。

 湊川氏は「勝手に育ちます、いい選手は」と明言する。指導者は方向性や考え方を示す程度にとどめ、時には大人扱いして選手に接することが成長を促す。指導者と保護者が適切な距離感を保ち、干渉しすぎずに子ども自身の気付きを待つ環境を作れば、おのずと自立した選手へと成長していくはずだ。

 今年で22回目の開催となる大会は、「NPBジュニアトーナメント KONAMI CUP 2026」として12月26日~12月29日に神宮球場とジャイアンツタウンスタジアムで行われる。

(First-Pitch編集部)

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