小宮山氏が早大監督就任会見 母校・再建に向け「野球部のために力を注ぐ」
日本球界初のメジャー経験者の大学監督就任
元ロッテ、米大リーグ・メッツなどで活躍した小宮山悟氏が6日、都内で会見を開き、来年1月1日付けで東京6大学リーグの早稲田大学野球部の監督に就任することを発表した。
同大学OBで日米通算117勝(144敗)を誇る頭脳派右腕が日本球界初となるメジャー経験者の大学監督就任となった。会見では「野球部に対する恩返し、そういう思いがあった。力を貸してほしいということ。私で良ければということで引き受けた」と監督就任に至った経緯を説明。
早大は昨秋のリーグ戦で70年ぶりに最下位に低迷(東大と同率最下位)するなど近年は成績不振が続いていただけに「野球部のために力を注ぐ、秋のシーズンは高橋監督のバックアップに全力で努めたい」と力を込めた。
小宮山氏はロッテ時代の2006年に早稲田大学大学院スポーツ科学研究科に入学し、投球フォームに関するバイオメカニクスを専攻するなど、現役プロ野球選手と学生の“二足の草鞋”を履き2008年には修士号を取得している。
同リーグの慶応大学の監督は元近鉄の大久保秀昭氏が務めている。早慶戦では“元プロ”同士の対決となるが「秋のことで頭がいっぱい」としながらも「慶応強いから。ひと泡吹かせたい」と力強く語った。
球界随一の理論家として知られ、現役時代は「投げる精密機械」と呼ばれた。来季からは母校のユニホームを着て指揮を執ることになるが「そういう思いよりもまず今の選手たちがいい形でリーグ戦を戦えるようにバックアップする。それが自分の与えられた仕事。自分がどうこうという感じにはなっていない」と、名門・早大の再建を誓った。
(篠崎有理枝 / Yurie Shinozaki)