足の遅い子が陥る「バタバタ走り」の罠 元甲子園球児が指摘…“毎日20回”の改善ドリル

福井商で甲子園2度出場、村田和哉氏が説くダイナミックな走りのメカニズム
一生懸命に腕を振って走っているのに、ストライドが伸びず、バタバタとした小刻みな走りになってしまう。走力アップは少年野球選手にとって普遍的な課題だが、その原因は思いがけないところにあるかもしれない。福井商時代に甲子園に2度出場し、大学で陸上競技に転向して100メートル10秒29をマークした、ランニングトレーナーの村田和哉さんは、スピードアップの鍵は「足の付け根」にあると指摘する。
盗塁や広大な守備範囲など、野球のあらゆる場面で求められる走力。しかし、足が遅いと悩む子どもたちの多くは、足の使い方が根本的に異なっているという。村田さんは「特に走るのが苦手な子は、小さく足を使ってバタバタと動いてしまう」と語る。足先だけで地面を捉えようとするため、本来のパワーが推進力に変換されないのだ。
走りをダイナミックに変えるために村田さんが着目するのが、股関節の可動域、特に「後ろ」への動きだ。前に足を踏み出すことばかりに意識が向きがちだが、村田さんは「後ろに振る可動域もしっかり出せるようにしないと駄目」と説明する。股関節の柔軟性と可動域が広がって初めて、力強いストライドが生まれるという。
理想的な動きを体得するために重要なのが、体の中心から足を動かす感覚。この感覚を掴むためのトレーニングとして、壁などを支えにしながら、真っすぐな姿勢を保ち、片足ずつ前後に大きく振るメニューを勧める。「足の付け根からしっかり足が動いている感覚、足が何か長くなったようなイメージでやるといい」と村田さんは言う。
目安は左右10回ずつ。シンプルなドリルだが、ただ単に足を振ればいいというわけではない。楽な範囲で小さく動かしたり、姿勢が崩れて腰が抜けてしまったりしては、本来の目的である股関節の可動域拡大には繋がらない。正しい姿勢を維持し、「体の中心から足を動かす」という明確な意識を持って行うことが、動作を少しずつ変える。塁間を駆け抜けるスピードや、ギリギリの打球に追いつく一歩を劇的に変える土台となる。
(First-Pitch編集部)
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