阿部の正捕手復帰で、巨人が「突き抜けるかも」!? 3つの相乗効果とは
首の状態に危惧も… 阿部の捕手復帰で「ヤクルトと2強」に?
巨人の阿部慎之助が捕手に復帰すると報じられた。昨年は一塁手に転向しながらも、ヤクルトからFA加入した相川の故障など苦しい捕手事情により、マスクをかぶることもあった阿部。しかし、今季は正捕手としてシーズンを戦うことになる見込みだ。
相川、そして2013年ドラフト1位の小林らも定位置奪取へしのぎを削る中、阿部の正捕手復帰はチームにどのような影響をもたらすのか。ヤクルト、日本ハム、阪神、横浜と4球団で捕手として活躍した野球解説者の野口寿浩氏は「阿部が正捕手として落ち着けば、ヤクルトと2強で突き抜けてしまうかもしれません」と、チームにとって大きなプラス要素になると分析する。
ただ、野口氏はまず冷静に、阿部が一昨年に痛めた首の状態を懸念材料の1つに挙げた。
「持っている持病が首ですよね。また強烈にファウルボールをくらう確率は依然として高いので、そこが心配ですが…。『大丈夫』と言えるほど首回りを鍛えてきているのか。そうじゃなくて、ただ痛みが引いたから『大丈夫』と言っているだけなのか。
痛みが取れたと言ってもまた(怪我を)やってしまえば同じことなので、そこは心配です。ファウルボールは私も何度も当たっていますが、相当痛いので、首の悪い選手があれを受けると相当つらいと思います」
それでも、阿部は実際に捕手復帰を明言したと伝えられている。
「秋季キャンプくらいには(首脳陣から)本人へこういう(復帰の)話はされていると思います。なので、捕手として出られる体は作っているはずです。『オフから(体を)作ってくれ、ダメなら言ってくれ』と言われていたんでしょう」
キャンプ直前に明かされた捕手復帰だが、ここに至るまで着実に準備してきていると野口氏は推測。あくまで、阿部が年間通して正捕手として試合に出ることが条件になるものの、「これでシーズン終わってみれば、ジャイアンツがヤクルトより上にいる可能性もありますね」と予想した。